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写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
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尾崎的映画紹介 『アンチクライスト』  ラース・フォン・トリアー監督

「ダンサー・イン・ザ・ダーク」や「ドッグヴィル」で有名なラース・フォン・トリアー監督の最新作。
主演の女優はカンヌで主演女優賞を取るが、あるワンシーンの為に日本公開が見送られていたほどの問題作。
新宿武蔵野館はホームページ上に本編の一部がカットしてありますと表記があったので、渋谷のシアターNで鑑賞。シアターNでも結局、モザイクが施されていた。

この映画は語ることがあまりにも難しすぎる映画。
話の内容は夫婦がSEXしている時に、その子供が窓から転落し死んでしまう。それによって、深い傷を負った奥さんをセラピストである旦那さんが治療していくといった話。
バタイユでいう、死への郷愁としてのエロティシズム。はたまたフロイトのいうリピドーを完全に解放した様を映し出したのか。
キリスト教はその根幹を「愛」に置いているが、「愛」象徴の一つである生殖行為の恐ろしさをまざまざと感じさせる。それを拒絶しようとするのが、あの問題のシーンであり、「アンチクライスト」なんではないか。

ネタばれをしないように書くとこんな感じになってしまう。
最初のエピローグの映像美は秀逸だったと思う。
しかし、内容が内容だけに女性の方にはあまりおススメしないかも。かなり映画が好きという方は体調がすこぶるいい時に観に行ってみても。ちなみに僕が映画館で観た時、両隣は同世代ぐらいの女性が一人で観に来てました。感想を聞きたかった。
by daisukeozaki | 2011-03-03 20:47 | 映画 | Comments(0)