写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
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カテゴリ:映画( 62 )

記憶と映像、私の場合は写真であるが、「写真は私たちの記憶を記録できるのですか?」という写真集を出しているくらいなので、普通の人以上に興味のある事柄である。
この映画は人によっては80分のミュージックビデオと思えるかもしれない。早く終わってくれとも思うかもしれない。私の場合はそのうちの60分は泣いてしまった。私の現状でこの映画はドストレートもいいところ。

世界の色々な所を旅し、演奏してきて、仲間や友人と一緒に様々な活動を行ってき、また最愛の奥さんと娘に囲まれ、やっとこれからといった矢先に交通事故により外傷性脳障害により、短時間で記憶を失ってしまうという障害をおったGOMAというアーティストの映画。3Dとして現在のGOMAを映しだし、2Dとして過去のGOMA映し出している。
内容自体はよくある話と思う。手法は「トウキョードリフター」を観に行った時に松江監督本人から聞いていて、その手法に興味をそそられていたので観に行こうとは決めていた。

人によっては別にと思うであろうこの映画にここまで感動したのは、私がもしGOMAだったらと終始考え続けてしまった為である。この他者の身になった場合を想像するというのは写真を撮る時も癖としてよくやっている。
もし同じように記憶障害をわずらった時に、自分はどうするであろうか。そのとき、自分で撮った写真を見て、いつ、どこで、なぜ撮ったかも思い出せない自分に会い、恐怖で動けなくなるのではないのか。その時彼のように私は写真を撮り続けるのであろうか?
また、写真を撮る事は身体的に覚えているのに、最愛の家族の記憶を失ってしまっている自分に自己嫌悪をいだかないであろうか?
そのようなことを終始考え、後ろに映し出されていく写真、映像の多くがこの人にはないのだと思うと、涙をおさえるのに大変だった。
人は記憶の上で大部分を生きているのである。

写真をやっている方は中平卓馬を思い浮かべるであろう。

この映画を長く感じる人もいるかもしれないが、私は最後の方で永遠にこの演奏を続けていってほしいと思ってしまった。もしGOMAが演奏をやめ、明日朝起きた時に全ての記憶を失ってしまっていたら、もう二度と同じように演奏をすることができないからだ。演奏を続ければ、終わる事はなくなるわけである。

直接会っている人には伝えているが、嫁が妊娠中で問題なければ6月上旬には子どもが生まれてくる。最近ではよくお腹をけるらしく、日に日に大きくなっているのがわかる。今日定期検診にいっており、男の子か女の子かわかるかもしれない。
もし同じ障害をおった時に、私の消えてもいい記憶は写真を撮るという事なのか、はたまた最愛の人の事なのか。

この映画はGOMAの生きた証でもあり、未来へ向けた自分自身ヘのメッセージでもある。

私の座っていた列の一番端の女性も「松江監督すげぇ。」と言っていたので、響く人にはかなり響く映画と思います。
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by daisukeozaki | 2013-01-22 18:11 | 映画 | Comments(0)
普通のハリウッド映画というべきか。
去年の映画評論家町山1位だったので、観に行こうと思っていたが、先日友人のY泉さんのtweet見てそんなに期待をせずに観に行ったからよかったかも。
娯楽として普通に観る分には面白いと思うけど、ただそれ以上でもそれ以下でもないかな。

メインテーマは復習の連鎖をどう断ち切るかということだ。エンディングでそれはきっちり見せているが、復習の連鎖を断ち切る解答としては映画のおもしろさはどうあれ、「灼熱の魂」のエンディングの方が私にとっては模範解答だったかも。

ジョセフ・ゴードンと30年後の自分役であるブルース・ウィルスがあまりにも似ていないということをおいといたとしても、タイムスリップと超能力の両方を映画にいれたので、ちょっと散漫になっている気が。。。。

DVDで十分かな。
ブールス・ウィルスは本当にアスピリンを飲む姿が似合うと思った映画でした。
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by daisukeozaki | 2013-01-20 20:24 | 映画 | Comments(0)
実家に帰った時に、両親が観に行ったらしく絶賛していたので、新宿バルト9にて鑑賞。私の両隣は感動して泣いていたけど、私は・・・・。

あらすじは19世紀、ジャン・バルジャンは、19年も刑務所にいたが仮釈放される。老司教の銀食器を盗むが、司教の慈悲に触れ改心 する。身分を隠し、工場主として成功を収め市長になった彼は、以前自分の工場で働いていて、娘を養うため極貧生活を送るファンテーヌと知り合い、幼い娘の面倒を見ると約束。そんなある日、全くの別人がバルジャンとして逮捕されたことを耳にする。自分がバルジャンであることを名乗り出て、再び終われる身となるのか。それとも、終われる身となれば、工場も潰れ多くの人が飢える為、沈黙を守るのか……。

ミュージカルを映画化したため、台詞は全て歌にのって語られる。顔の表情がUPされたカットがほとんどで、俳優の歌の台詞や表情による演技を十分堪能出来、おそらくミュージカルを映画にするメリットはそこで存分に満たされていると思う。ストーリー展開のテンポもすごく良かった。

思うにこの世界に入り込めるかどうかで大きく映画の評価が分かれると思う。余韻が好きな私は良い映画だと思うけど、まぁまぁかなといった感じ。
見終わった後は去年のアカデミー賞を取った「アーティスト」を鑑賞した後と同じぐらいのテンション。いい映画だと思うけど。。。。

どうしてもひっかかる点は結末。

ここからはネタバレなので、観に行く人は読まない方がいいと思います。
最終的にコゼットと結婚したマリユスについて納得がいかない。王政復古を目指す体制側の家系から離れ、反体制側につき革命を起こそうとしたマリユスは同士を全て殺される。結局仲間を失い一人になった後は、王政復古を支持する自分の家に戻り、結婚したコゼットと仲良く暮らす。死んでいった自分の仲間に対する無情さたるやなんたることか。
それこそが「レ・ミゼラブル」=「ああ、無情」なのか。

アカデミー賞とるかもしれないので、泣ける人は泣けるので、観に行ってみては。
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by daisukeozaki | 2013-01-10 20:43 | 映画 | Comments(0)

2012年の映画ベスト3

1位 くそガキの告白 鈴木太一監督

2位 桐島、部活やめるってよ 吉田大八監督

3位 ポエトリー アグネスの詩 イ・チャンドン監督

次点 KOTOKO 塚本晋也監督



最初はKOTOKOが1位だったんすけど、色々考えてこの結果っす。
いやー、普通に考えれば、1位は桐島っすよ。ただ、くそガキが映画見終わって一番テンションが上がったっす。
主人公の名前が馬場大輔で、大輔ってかぶってるし、同姓同名の同級生がいるし、最後の長回しからエンディングへのあのくだり、いや〜最高でした。超上がりました。なんとかDVDが出てほしい。
イ・チャンドン監督は現在僕の好きな監督ナンバー1。これだけ期待を裏切らずに新作を出してくるのはすごいの一言っす。

DVDでも何でもいいから、是非是非見て下さいませ。
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by daisukeozaki | 2012-12-28 23:08 | 映画 | Comments(0)
5時間42分、観る価値はあると思う。

青年団の劇はこの映画にも出てくる「ヤルタ会談」など、いくつか観ている。舞台自体も面白いのはいうまでもない。

とりあえず、やはり平田オリザが興味深い人間である。
そのおかげでかなり成立している映画。
平田オリザの作る演劇は観客にとってはものすごくリアルであるため、その舞台の上での世界を共有しやすい。しかし、舞台の上では平田オリザの徹底した演出のもと、役者のアドリブなどの演出は全く入り込む余地はない。平田は人間は演技をする生き物とシェイクスピアのように語るが、これだけ完璧なまでにコントロールされた世界を私達がリアル・自然と感じるということはそれだけ私達は社会によってコントロールされているのかもしれない。平田がロボットによる演劇に興味を持つのも無理は無い。

いくつか平田オリザの本を購入してしまった。。。
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by daisukeozaki | 2012-11-01 20:28 | 映画 | Comments(0)
とりあえず、どうのこうの言うような映画ではない。前作の「アウトレイジ」観て面白いと思うならば、今回も観るべき。
脚本は今回の方がしっかりしている。なので、ラストはこっちの方が僕はしっくりきた。ただ、前作のようにフレッシュな殺しのシーンが少なかったので、映画館を出た後、何かにつけてバカヤロー、このヤローと言いたくなるような衝動は前回よりも少なかった。

話題作なので、たくさんの人が観に行っていると思うし、今回の僕の感想はこんなもんにしておいて、ヤクザの話を少し。
去年の末、仕事で撮影をする機会があり、お酒を一緒に飲むことがあった。もちろん、さかずきをかわしたのではなく、普通に幹部クラスの人と飲んだだけのである。有名人とかならば、これだけでアウトなんだとうけど。刑務所の話とかをしていてその話は全く話を合わせられなかったけど、やくざの現状を話してもらって結構おもしろかった。
映画にでてくるように、組を抜けるときに小指をつめるなどは現在ないという。筋の通らないようなことで、組を抜ける場合そういうこともしないといけないらしいが、逆に組から強制されて行った場合、傷害事件になってしまうので、「家族ができたので、堅気に戻ります」など全うな理由があれば大丈夫らしい。
暴排条例などもでき、生活自体もかなり厳しいらしくどうやって飯を食っていけばよいのか一番情報が回っているのが刑務所の中と言っていた。
普通に上下関係の厳しい会社みたいだなぁとつくづく思った。

どっかのヤクザ屋さんが言っていたが、「腹がいっぱいならば、人間は悪いことをしない」というのは本当だろう。
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by daisukeozaki | 2012-10-11 13:22 | 映画 | Comments(0)
「結婚なんてたいしたことないから。」
「そのたいしたことのない結婚すらできない女ってみられたくないの。」
確かこんな感じのやりとりが映画の一幕であった。
あぁ、だから婚活までして結婚したい人があんなに多いんだと妙に納得した。

この映画で私が入り込めたのはこのシーンのみで後は冒頭から全く入り込めなかった。その理由を羅列すると、

・ 詐欺に遭うプロセスが弱すぎる。なんであんなに女の人が引っかかるのかよくわからない。阿部サダヲがそこまでの魅力のあるキャラクターに思えなかった。
・ 板前のシーンがダメ。いきなり少し前に入った人がお店の中心のカウンターで包丁をもってお客さんに接客できるわけがない。途中で仕込みを持ってきた他の板前さんに敬語を使っているので、尚更おかしいと思ってしまった。
・ 私は特に気になったのが、夫婦の会話が方言と共通語が交じり合っていること。そういう人はたまにいるけど、私の場合、方言で話すかどうかがその人に心を完全に許しているかどうか測る尺度になる。仕事関係の人は特に気を使っているというわけではないが、絶対に関西弁にならない。映画の中で特に怒っているときに、方言と標準語が交じっているのがすごく気になった。この夫婦そこまで気を許せる関係じゃないのかなと。
・ これは完全にネタばれですが、最後なぜ松たか子が捕まらなかったのかが不明。

映画の中でここまでは現実ですよというリアリティラインのひき方がこの監督にしては弱かったかも。
「ゆれる」、「ディアドクター」などの作品が作れる監督だけに、もうちょっと頑張ってほしかった。
次に期待しやす。
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by daisukeozaki | 2012-09-18 22:06 | 映画 | Comments(0)
高校時代の同級生とかも見ているかもしれないんで、最初に言っておくと、この映画はお勧めっす。みんな今、どうなってんのかなぁ〜とか何してんのかなぁとかを思わず思い出しやした。

映画はちょっと自粛するはずが、、、、という中、「桐島、部活やめるって」を鑑賞。良かったっす。
話に関しては、ベケットの「ゴドーを待ちながら」の高校生版。しかもストーリーあり。ただ、ゴドーを待ちながらと違い、桐島は皆知っている人物。
「ゴドーを待ちながら」というのは、2人の人がまだ会ったことのないゴドーさんを木の下で待ち続けるという有名な不条理演劇。2人はゴドーを待つ為に、ただ時間を潰しているだけ。ゴドーというのが結局、神のメタファーになっていて、神を待ちつづける人間の不条理というわけである。
後、同じ金曜日をいう日を違う登場人物の視点から描いたものを出しているが、これは哲学的に言えば、ハイデカーの世界−内−存在というもので、簡単に言えば、人の数だけ世界は存在するというもの。なので、同じ教室で同じ状況を共有しているのに、人によって全く見え方が違うというもの。

そういう難しい見方もできるけど、単純に誰しもが学生時代の自分自身を思い出し、登場人物の誰かに感情移入してみてしまう映画。良かったという理由は高校時代の自分はこうだったよなぁとかを終始思い出しながら見てしまったから。
高校時代の自分から見たら、今の写真家という自分は想像すらできない。
今でも後悔しているのが、当時高校2年生になるぐらいに小学校、中学校と続けていたバスケットをやめたことだ。辞めた理由は勉強もできなく、当時県大会で優勝するほどのチームでレギュラーも厳しいと思ったからである。映画に出てくるバレー部のセッターのように練習だけはものすごくしていた。それから、高校3年生はかなり勉強をし、現役で大学に受かったので良かったのではあるが、あのとき続けていてもうまくいったのではと、本当に後悔している。最後の同学年の3年生の引退試合を観に行った時に、よく最後まで残って僕と練習していた僕がいるとき補欠だった子がものすごく活躍していて、途中であきらめた自分にかなり不甲斐なさを感じたのを覚えている。
その時の後悔があったので、今まで写真を続けていれるのだと思う。

人によって、色々な見方ができるいい映画なので、お勧めっす!!!
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by daisukeozaki | 2012-09-13 20:36 | 映画 | Comments(0)
新宿武蔵野館にて鑑賞。

ストーリーは韓国の聾学校で起った先生による生徒への虐待・性的虐待を描いた映画。

監督のメッセージ性が本当に強く出ている作品。
昨今、日本でもいじめ問題などもメディアに取り上げられていたが、オリンピックもあったのでどんどんと下火になり、このまま棚上げされた状態になってしまう感じが否めない。確かにこの映画は絶対権力である先生が生徒に対する虐待という違った状況下での問題をある買ったものであるが、だれか日本の監督でもここまできちんといじめ問題を取り上げ、何らかの結末を提示出来るような人がいてほしいものである。

いや〜見終わって本当にどっしりと重くのしかかる映画でした。ちょいネタバレかもしれませんが、世界のどうしようもなさを痛感させられました。ただ、最後は少しの希望は持てるかも。これをきっかけに韓国では事件の再調査などが行われ、事件の舞台となった学校も閉鎖されたという。

映画も本当に良く作られていた。一点、あれっと首を傾げるところは裁判で聾唖の女生徒が音楽が聞こえるという場面。聾唖者の方で音楽だけ聞こえる人がいるのかと思い、知り合いの聴覚障害者の方に聞いたら、障害の度合いによって少し音が聞こえる人も聾学校に来ているので、そうのような生徒だったのではないかということ。それならば、映画の違うシーンでその音楽が聞こえるという女生徒は少し音が聞こえるということをどこかで描いてほしかったかも。

とりあえず、監督のメッセージがこれだけ強く打ち出され、それによって世の中が変わる程のインパクトを与えるのは並大抵のことではないので、それだけでも賞賛に値する映画だと思います。結構、精神的に重い映画です。
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by daisukeozaki | 2012-08-14 20:14 | 映画 | Comments(0)
先日、横浜にて鑑賞。
色んな意見があると思いますが、私は良作だと思います。

たぶん、一番の分かれ道はお母さんのはなのキャラクター設定。
確かに子どもを育てるということは母親にとって最も葛藤を強いることであり、ましてやそれが一般の人と違うオオカミの子どもならなおさらであるというのは分かる。
ただ、私はこの映画を福祉施設の障害者の方達とレクリエーションとして鑑賞しに行った。それで、はなに対して一緒に観に来た方達の母親像を照らし合わせてみてしまった。おおかみこどもではないが、やはりどこかしら一般の子どもと違うところがあり、色々と母親も葛藤を抱えながら、笑顔を絶やさずに育ててくれているのだということを感じてほしいと私は思ってしまったのである。実際、現実問題としてそんな生温いことは100も承知である。例えば、この家の家計はどうなっているんだという疑問もある。障害者の方の日々の作業所での工賃は施設によるが月々の給料はだいたい1万円ぐらい、プラス障害者年金という状況で、前に私がボランティアで写真を撮りに行った施設の人がNHKのドキュメンタリー番組に出ていたが、最低限の生活費を引くと月に自由に使えるお金は500円だけと言っていた。そんな状況でも生活している人はたくさんいるのである。映画などはレクリエーションでしか観に行くことが出来ない人もいるのである。この映画を観て、そういう現実の問題を思い出してほしくなかった。
なので、リアルの部分は市の職員がネグレクトで、家に訪問調査をしにきたシーンぐらいで十分であった。そのシーンで郵便受けの部分に色々な郵便物がつまっていることからも家計に苦労していることは感じた。
基本、私のアニメーション映画を観る時であるが、見終わって楽しかったと思うものであってほしいというのが私のがんぼうなのでこの映画の評価もそれに関連していると思う。今回はレクで観に行ったので、映画の予告編で何の映画の予告が出てくるのかと若干はらはらしていた。
この映画ははなというよりは子どもの成長という普遍的テーマを分かりやすく映画で語っており、そのことに関しては映画を見終わった後、一緒に観た障害を持っているメンバーさんもすこし理解しているようだった。なので、はな自体のキャラクター設定は私はそれほど気にならず、みんなと観に行ってよかった映画だと思いました。
一人で観に行って場合も、観てよかったと思う映画っす。

一応、本当に少しですがベットシーンもあるので、お子さんとご一緒の方は注意して下さい。めちゃくちゃ具体的に描かれているだけではないので、大丈夫とは思いますが。
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by daisukeozaki | 2012-08-13 19:45 | 映画 | Comments(0)