写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
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<   2010年 12月 ( 8 )   > この月の画像一覧

友達に勧められ、以前「ぐるりのこと」を観て、カップルで観る映画でおススメと映画の話をした時に言うことが多いので、今回、噂の「ハッシュ!」を鑑賞。

ストーリーはゲイのカップルとちょっと変わった女の子の人生模様を描く映画。ちなみに田辺誠一と高橋和也のラブシーンは違和感なく観れると思います。
僕はゲイではないけど、たまに行く新宿の2丁目のphotographers galleryの通りが何度も登場し、結構シンパシーを感じてしまう。
というか、個人的であれなのだが、昔仲良かった女の子に片岡礼子の藤倉に顔も雰囲気もすごい似ていて、感情入りまくりでした。
最後の片岡礼子の壁に寄りかかりながら号泣するシーンなんかは久しぶりに映画を観て泣いてしまった。

ちょっと盛りだくさんな感じもするが、観賞後は映画を見たなーという満足感に浸れると思います。いい映画です。

ぐるりのことと共に両方、この年末年始のお休みにおススメ。
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by daisukeozaki | 2010-12-29 22:54 | 映画 | Comments(0)

不気味の谷

平野啓一郎氏のかたちだけの愛を読み終えた。
細かい点まで取材されているのはさすが。私自身、ファッション写真も年代によっては詳しいので、ニックナイトのdazed&confusedの写真などを出してくる部分など、新聞連載で執筆期間も限られている中で様々な物事に普段からアンテナを張っていることが窺える。

話の途中で「不気味の谷」ということbが出てくる。
なんでも、人間に似せてロボットを作ったり、絵を描いたりしたときに、似れば似るほど共感を覚えやすくなるのだが、あるところを超えにすぎると、逆に拒絶反応が起きるらしい。
横軸がどれくらい人間に似ているか、縦軸が見ている人がどれくらい共感を覚えるかでグラフにすると、右肩上がりで共感が増すが、似すぎるとグラフがストンと落ちてしまう。本物に似すぎて不気味に感じるという。

少し話は変わるが、私自身も小さい時に手術をし、腎臓のあたりに小さい機械のようなものが入っているらしい。今見たらどう思うのかなぁ。
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by daisukeozaki | 2010-12-26 21:31 | Comments(0)
この前のブルータスの映画特集で是枝監督のおススメ映画監督の一人だったので鑑賞。ジャ・ジャンクーの作品は初となり、この映画ほど映画の知識がなくてよかったと思わす映画はなかった。

四川の420工場を舞台にそれに携わった人々のドキュメンタリー。
インタビュー中心で、まるでドキュメンタリーとは思えないエッヂの効いた撮り方。まず、はじめにインタビューをする人の長回しのカットで始まり、インタビュー自体も構図が考えられた形で撮影されている。こういう風にドキュメンタリーも撮れるんだと感心してしまう。
長回しのカットが写真のようで、映画全体のトーンは染谷学さんのニライみたいな感じで好感を覚えた。
子供を置き去りにせざるおえなかった女性のインタビューと工場で働く母親を見た女性の話が印象的。特に後者は最近自分の身におこった出来事と少しシンクロしてしまい、かなり感情移入してしまった。
四川の工場という小さなところから中国全体の動向をかいま見せる映画だと思う。過去の映画なので、四川の大地震が起ったため、彼ら・彼女たちはどうなったのだろうと映画が終わっても考えずにはいられなくなってしまう。

ここから完全にネタバレです。

本当に映画の知識がなくてよかったー。後で監督のインタビューをDVDの特典映像を見て初めてファイクドキュメンタリーだと気づいた。映画の本編では最後まで明かさないので完全にやられたという感じ。
おそらく、映画に詳しくこの監督の他の作品を見ていたら、彼のミューズ的存在、チャオ・タオであることは気づくであろう。
ドキュメンタリー出身の是枝裕和が好きと挙げるのもわかる。
後、ちょっと気になったのは最初のクレジットのところにオフィス北野の書いてあった。森プロデューサーってこういう映画もプロデュースするんだと。

この監督の他の作品もチェックしてみます。
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by daisukeozaki | 2010-12-22 21:04 | 映画 | Comments(0)

結婚という制度

やっぱり年末は忙しい。
休みもなかなか取れず、早く年賀状を書かないとと追い込まれいる今日このごろ。

昨日、友人の友人の結婚式で、カメラマンとして参加。(基本、結婚式当日の写真撮影は断っている。慣れていないし、仲のいい友達だった場合などは、式を楽しむ気持ちにもなれないから。)

結婚という制度がない国は世界中探してもないらしい。もちろん、同性婚や一夫多妻などの違いはあるが、結婚という制度自体は社会の根幹になっているらしい。
ちなみに、一夫一妻の制度はキリスト教が他の宗教の布教を妨げるために作った制度。興味深い話で、昔の中国の仏教僧、鳩摩羅什は何でも煩悩の無情さを知るために、毎晩10人の女性を相手にしていたらしい。一晩10人って、男としては普通そこまでしなくてもわかる気がするけど・・・。
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by daisukeozaki | 2010-12-20 21:07 | Comments(0)

KAGEROU 齋藤智裕 批評

本当にこういうことは書きたくなかったのだが、一つ思うところが強くあり、思わずブログに書いてしまった。

賞の賞金2000万円を蹴ったという1点において興味をひかれ、良くなくてもかわいいオネエちゃんと飲みに行った時のネタにと思い、購入。本日撮影まで時間があったので喫茶店にて読破。結構、厳しい意見を書くので、まず、一応、最近2ヶ月くらいの読んだ本を挙げておきます。私の小説に対してのリテラシー判断がどれくらいのものかこれを見て各々の推測にお任せします。

くっすん大黒 町田康
どうで死ぬ身の一踊り 西村賢太
愛でもない青春でもない旅立たない 前田司郎
名もなき孤児たちの墓 中原昌也
伝奇集 J・L・ボルヘス
狂気の歴史 ミシェル・フーコー
プロゴーメナ カント
他者と死者 ラカンによるレヴィナス 内田樹
切りとれ、あの祈る手を 佐々木中
犬でもわかる現代物理 チャド・オーゼル
薬指の標本 小川洋子
仏教とアドラー心理学 岡野守也

といった、読書歴の中「KAGEROU」。

まず、最初に読み始めて比喩の部分はまぁ普通じゃないのと読み進めると、「ビリージーンのマイケルジャクソンのような」という比喩が登場。あれ?と思うのが遅かったのか、そのまま坂道を転がるように悪い方向に。チャプター1を読み終わる頃には、あまりのリアリティのなさ(自殺をしようとした人が助けられ、すぐにジョークを飛ばせる会話が出来るのか?ちなみに戦争のような死を感じる極限状態では4人に1人は失禁してしまう。中には大きいほうを漏らしてしまう人も。それがPTSDになる症例もたくさんあるらしい)、また作者の思想や考えのなさにここで読むのをやめようかと思った。
私自身、自殺を擁護するのでもなければ、肯定するのでもないが、プリニウスが言うように、「・・・神といえども、決してすべてを成し得るわけではない。何故なら神は、たとえ彼がみずからそれを欲したとしても、自殺することだけはかなわないのだ。ところが、神は人間に対しては、かくも多くの苦難に充ちた人生における最上の賜物として、自殺の能力を賦与してくれた。・・・」とこれには言うに及ばなくても良いが、少しくらい著者の意志の貫徹による死に対する考えを拝読したかった。
話はだいぶそれたが、その後もチャプターは続いていくが、展開が稚拙きわまりなく、変な冗談は出てくるし、何を考えているのかわからなかった。それぞれに突っ込んでいったらきりがなくなる。また、著者の読書経験を感じさせるようなものが数カ所でてくるが、おなじみの村上春樹ぐらいであきらかな読書量の少なさを感じさせた。もちろん、読書をしているからといって、いい文章が書ける訳ではないが、文章という表現手段を選んだのだから、何らかの読書による原体験に感化されたのであろう。それが全く感じられなかった。

2時間ぐらいで読み終わったが、無性に腹立たしかった。それは出版社、ポプラ社に対して。

固有名詞は避けるが、昔、写真の業界で大賞作品は写真集が出版できるという出版社の賞があった。ただ、裏では優秀賞の写真家に出版社から「君の作品は最後の最後まで大賞になるかどうかの作品だったんだよ。今回は惜しかったけど、是非うちから自費出版をしてみては?全国の書店にも配本されるし。」と連絡がいき、一応自費出版はしてくれるのだが、話と違うことがいくともあり、他よりも高い制作費を請求されていたらしい。何百万もかかって1冊出すことが写真家にとってどれだけの負担になるのかわかっているのだろうか。

ポプラ社はもちろんそこまでではないが、ある程度の人が読めば、このKAGEROUが作品として評価に値するかの判断はつく。もちろんこの本によって多額のお金がポプラ社にはいるであろう。

もしかしたら、本当に文才のある人がポプラ社のこの賞に応募していて、賞が取れなかったことにより、筆をおったならば、それこそ取り返しのつかないことだ。そういうことを出版社は考えなかったのだろうか?(そうでないことを望みたいし、それぐらいで筆を折るぐらいならばその程度の才能であろう。孤独こそが表現者にとっての最愛の批評家であるから。)お金が入るからといって、作品と呼ぶにはあまりに貧相なものを書いた著名人を担ぎ上げ、売れたもの勝ち的発想はやめてほしい。

齋藤智裕さんも言い方は非常に悪いが被害者の一人であろう。誰しも、何らかの形の表現欲はあるはずだ。それを口車に乗せ、搾取するのはやめてほしい。大賞受賞作とするのではなく、普通に水嶋ヒロ作ということで、きちんとした編集者の手を入れ、発表したら世の中の評価は同じになっていなかったであろう。ひとつの作品がどれだけ表現者の人生を左右するのかこの出版社はわかっているのだろうか?

次回作へのハードルもかなり上がってしまい、現段階では他の文藝賞をとるのもかなり難しいとは思うが、齋藤智裕さんにもこの経験を真摯に受け止めた次回作を期待しています。それこそ、色々な意見が嫌でも耳に入ってくる立場であろうから、それをもとに経験を積み、頑張っていってほしい。一表現者として。
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by daisukeozaki | 2010-12-16 00:26 | Comments(10)
今週は有名なので見た方も多いと思うが、想田監督の選挙。
小泉政権時代に、川崎市の市議会補欠選挙のドキュメンタリー。自民党が郵政民営化で大勝後、落下傘候補として送られた山内和彦を描く。

冒頭すぐに海外での公開を意識した満員電車のシーン。全体を通して、日本の選挙の滑稽さを表している。誰に向かって話しているのかわからない街頭演説などは特に普段からでも首を傾げてしまう。そうやって名前だけは記憶に残るようにしていくとは思うのだが、だいたい私ぐらいの世代の人で何割ぐらいの人がまともに街頭演説を聞いたことがあるのだろうか。
後、奥さんのことは「家内」と呼ばないといけないらしい。「妻」等ではなく。おっ家内(かない)とかけているらしいが、いかにも、「家の内」と女性差別的な部分が残っているよう。

この想田監督のいいところは本当に存在を消しているようなシーンが多いこと。ドキュメンタリー映画の監督はほとんどがそうであるべきだが、ここまではなかなかできない気がする。それもあって、監督自身「観察映画」と評しているのだろう。

結局思ったことは、自分のパートナーが政治家にだけはなってほしくない。というか一緒に選挙を戦いたくない。

これの次に、「精神」という精神病院のドキュメンタリーを発表しており、現在、平田オリザの青年団を撮影しているらしい。

なんか紹介する映画がドキュメンタリー率が高い気もしますが、きちんとそれ以外も紹介しないだけで見てるっす。ただ、最近思うのは映画よりもやっぱり本の方が好きということに気づいた。
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by daisukeozaki | 2010-12-14 18:36 | 映画 | Comments(0)
今週は申し訳ないですが、すでに公開が終了してしまったウニー・ルコント監督「冬の小鳥」。DVDが出たら、見てみて下さい。

話の内容は9歳の少女ジニが旅行のつもりで父親に児童養護施設につれられてきて、そのまま父親に置いてかれてしまう。ジニは頑に父親の迎えを待ち、周囲に反撥や抵抗を繰り返すが・・・といった内容。

韓国とフランスの合作映画なので、所々に海外への配慮が見える。本当に外国人が来てお遊戯会などをするのかどうかは謎ではあるが、監督自身も韓国から養子としてフランスに渡った方なので、そのあたりのリアリティはきちんととられているのであろう。その他の部分も実体験をしているだけに妙に説得力があった。
私が見に行った時には観客は年配の方が多く、映画の終盤、重要シーンにおいてあちこちから鼻水をすする音が聞こえてきた。確かにあれは、泣かせるのを狙っているシーンとは思う。私は堪えきりました。

この映画は好きな監督イ・チャンドンが脚本を気に入ってプロヂュースした作品だったのだが、やはりはずれではなかった。前回のブルータスの映画特集で是枝裕和もいっていたが、早く「ポエトリー」が日本公開になってほしい。
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by daisukeozaki | 2010-12-09 19:06 | 映画 | Comments(0)
朝早起きしすぎて、二度寝が出来なかったので、今週の映画紹介です。
今週はミヒェル・ハネケ監督のピアニストを。
なんかカンヌで評価が高い映画を自然と見てしまうのは気のせいか?去年、パルムドールを「白いリボン」も公開とあって鑑賞。

物語は大学でピアノを教える教師(個人レッスンも行っている様子)と教え子の禁じられた愛?恋?を描く。初め見ていきなり思ったことはいかに年上好きの私としてもこのおばちゃんに恋はしないなーと思ってしまった。恋をする教え子はこれまたイケメンで、僕なら絶対同級生のかわいこちゃんに目がいく。そう思ってしまうと最後までやや感情移入が出来なかった部分が・・・。
主人公の女性を鑑ていて、ここまで女性が知性で欲望を押さえれるもんかなーと思いながらも、男性目線でトイレのシーンの男性の気持ちはよくわかる。ああなったら、男は無理。とくに若い男は。

映画全体の作り方はやはりうまい。特に台詞を少なくし、音楽と表情の演出等だけで感情の変化を表現していく部分は秀逸。今の訳わかんない台詞が多い日本のドラマか映画かわかんないものを作っている監督には是非観てほしい。
後、草食男子と過保護の親の方にもおススメです。
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by daisukeozaki | 2010-12-01 07:26 | 映画 | Comments(0)