写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
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<   2011年 03月 ( 5 )   > この月の画像一覧

色々教養のある友人におススメの本を一冊紹介され、数日前に読み終わった。(ちなみにその友人は東京大学文学部哲学科卒業と私の中ではロイヤルストレートフラッシュみたいな学歴で、すごく素敵な女性。個人的に知的な女性に結構弱い・・・・。)

それがメイ・サートンの独り居の日記。みすず書房から出版されている。

1960年代後半に自分の小説の中で同性愛を表白し、当時の時代背景もあり、大学の職を追われ、予定されいた本の出版も中止に。また、愛の関係の降下と父親の死の直後で失意のどん底にある中、片田舎で自分の内部をひたすら見つめるために生活を始める。この本はそのときの日記である。

フェミニズムと藝術至上主義っぽいところはあるが、かなりウムウムと共感する箇所があった。

「完全に自発的な生活の持つ地獄と、自分が部分的にだけ参画していると感じる生活の地獄と、いったいどちらがいっそう悪いのか、私は判断に苦しみます。」

この他にもハンフリー・トレヴェリヤンのゲーテについての引用や「私の信条をいえば、真摯な作家ならば、自己自身を体験の道具をみるということである。」など。

モーリス・ブランショの文学空間も昔お勧めしたが、こっちの方が読みやすいし、興味のある方は是非。
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by daisukeozaki | 2011-03-30 22:22 | Comments(0)
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視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室

前回よりもより様々な方に参加していただきたいと思い、視覚障害者の方だけではなく、一般の方も参加頂ける写真教室を開催することに致しました。場所は鎌倉で小旅行をかねて、楽しく撮影会を行う予定です。今回は一般の参加者も多数参加されると思いますので、展覧会などを目標にされているぐらいの既に写真が詳しい方は、別途今まで撮影したご自身の写真やポートフォリオなどをお持ち下さい。昼食などの時間にそれに対する感想、アドバイスなどをお伝えします。
世の中を様々な視点で見ることがどれだけ興味深いことか体験できる1日になることを期待しています。
視覚障害者の方には後日、当日撮影した写真の数枚を凹凸コピーしたものを差し上げます。
ご興味などございましたら、お気軽にご連絡下さい。


日時:5月22日 9:30〜16:00
場所:鎌倉(9:30に鎌倉駅東口に集合。) 昼食後、大倉山のアートかれんに移動し講評会。
参加定員:最大20名
参加費:2000円(交通費、昼食代、写真現像代などは個人でご負担をお願い致します。介助者は無料。)
募集締め切り:5月18日
講師:尾崎大輔(http://www.daisukeozaki.com/)
追記:カメラは各自ご持参下さい。お持ちでない方は使い捨てカメラでも結構です。視覚障害者の方は出来ればデジカメを御持ち頂ければ幸いです。入園料などが無料になるため、障害者手帳をお持ちの方はご持参下さい。
主催:日本視覚障害者芸術文化協会
申込先:080-6507-7746 もしくは info@daisukeozaki.com
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by daisukeozaki | 2011-03-29 22:22 | Comments(0)
前に言ったかもしれないが、私の行きつけの新宿の飲み屋に映画監督や関係者、思想関係の本の編集者などがよく来ている。そこで、ヘブンズストーリーのチラシが大量にあり、映画藝術の年間1位で、且つベルリンで賞を取ったということで、DVD待てず、唯一やっている渋谷のUPLINKにて鑑賞。

鑑賞時間4時間半。途中休憩を挟むが、結構体力がいる。UPLINKの椅子が普通の椅子なので、慣れてない人は結構それだけで大変かも。

話としては家族を殺され一人取り残された少女が、テレビに映った全く別の事件で妻子を殺された男性が、「法律が許したとしても、僕がこの手で犯人を殺してやります」と言う人を見る。それ以来、この男性は少女のヒーローとなっていく。その他にもいくつものストーリーが交差をしていく構成となっていく。

現代版「罪と罰」といった宣伝文句だけに、細部では光る部分も多数あった。ただ、トータルで観た場合、あの伏線は長過ぎたんじゃないかやこの台詞は言わない方が・・・・と、個人的には大絶賛まではいかなかった。各章のいくつかにいい部分があるのに、最後の終わり方が私にはもうちょっとカタルシスがほしかった。


ただ、是非1度観てみても損はない映画だと思います。
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by daisukeozaki | 2011-03-10 12:33 | 映画 | Comments(1)

写真は死んでいくのか

先週に急に祖父が亡くなり、実家に帰省していた。
実家で写真の特集が新聞に掲載されている記事を、母親がありがたいことに切り取って残しておいてくれていたので、その特集の中で眼に止まった記事をひとつ。

特集のテーマは「写真は死んでいくのか」。
最近の状況しかわからないので、過去の状況と綿密には比較は出来ないが、一つ思い浮かぶのは雑誌の力が弱くなったことだ。
本の出版自体考えても8年前と比べると本自体の出版数が25%減の状態。
日本に限定すればの話だが、過去の写真家のほとんどはこの雑誌文化の上で育ってきた。
森山大道からホンマタカシ、HIROMIXと私より一つ前の世代はこの流れにのっていて、雑誌で撮影した所謂「仕事」の写真もそのまま作品として写真集などにしても遜色無かったように思う。特に森山さんのカメラ毎日や荒木さんの写真時代など。ただ、そのような状況は昨今では皆無であろう。
私もやはり写真の本質的部分は外界へ大量にばらまかれるというおもしろさや怖さにあると思うが、現在雑誌などで自分の作品などを発表できることは難しい状況になってしまい、同世代の写真家はやはり現代アートというジャンルの中でギャラリーでの発表に選択肢として念頭に置かなければいけなくなる。現代アートのギャラリーで展覧会を開くとなると必然的に売れる写真、現代アートっぽい写真を撮る写真家が増えてくる。
全員が面白くないということではないが、撮影後、フォトショップで加工したりなど、それこそ絵のように写真を扱い、写真が写真でなくなり、ひとつの画像となってしまう。それが写真表現の幅を広げているのは確かではあるが、私個人の好みの問題として、どうしようもないリアリティやその人の手に負えないものと向かい合って撮られている写真にどうしても好感を覚えてしまう。
今後、フィルムがなくなり、デジタルカメラだけになってしまおうが、自分はおそらくあきるまで写真を続けていくだろうが、最近そういうリアリティやどうしようもなさが出ている写真が少なくなっている気がするのは私だけだろうか。

とりあえず、写真が死のうが死ぬまいが私は自分が納得するまで写真を撮っていくつもり。
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by daisukeozaki | 2011-03-08 20:06 | Comments(0)
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」や「ドッグヴィル」で有名なラース・フォン・トリアー監督の最新作。
主演の女優はカンヌで主演女優賞を取るが、あるワンシーンの為に日本公開が見送られていたほどの問題作。
新宿武蔵野館はホームページ上に本編の一部がカットしてありますと表記があったので、渋谷のシアターNで鑑賞。シアターNでも結局、モザイクが施されていた。

この映画は語ることがあまりにも難しすぎる映画。
話の内容は夫婦がSEXしている時に、その子供が窓から転落し死んでしまう。それによって、深い傷を負った奥さんをセラピストである旦那さんが治療していくといった話。
バタイユでいう、死への郷愁としてのエロティシズム。はたまたフロイトのいうリピドーを完全に解放した様を映し出したのか。
キリスト教はその根幹を「愛」に置いているが、「愛」象徴の一つである生殖行為の恐ろしさをまざまざと感じさせる。それを拒絶しようとするのが、あの問題のシーンであり、「アンチクライスト」なんではないか。

ネタばれをしないように書くとこんな感じになってしまう。
最初のエピローグの映像美は秀逸だったと思う。
しかし、内容が内容だけに女性の方にはあまりおススメしないかも。かなり映画が好きという方は体調がすこぶるいい時に観に行ってみても。ちなみに僕が映画館で観た時、両隣は同世代ぐらいの女性が一人で観に来てました。感想を聞きたかった。
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by daisukeozaki | 2011-03-03 20:47 | 映画 | Comments(0)