写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
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今年の良かった映画三本

「エンディングノート 」
単純にこういう風に死ねたらなぁと思いました。

「ブルーバレンタイン」
恋愛映画で主人公のディーンに感情移入しちゃって、今年一番泣いた映画。

「イグジット スルー ザ ギフトショップ」
藝術の世界にちょっとでも足を突っ込んでる人がいたら、是非見るべき映画。

順位は僕にはつけれないっす。


後、話の内容はともかくとして一番印象に残ったのは「冷たい熱帯魚」のでんでんです。


お正月休みにDVDで借りれるものもあるので、是非是非見てみて下さい。

今年観たDVDで一番良かったのは「リトル ランボーズ」です。兄弟の家族がいる方にはお勧めです。


ちなみにワースト映画は
「パラダイス・キス」
この映画を作った関係者の一人からお金を出して観る映画じゃないと言われていたが、その通りだった。
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by daisukeozaki | 2011-12-28 20:08 | 映画 | Comments(0)
二人の編集者にお勧めされて、有楽町にて鑑賞。
二人共に「衝撃の結末だから。」と言われていたので、かなり期待して観に行った。

あらすじはこんな感じ。
ある日、カナダで暮らす双子の姉弟ジャンヌ(メリッサ・デゾルモー=プーラン)とシモン(マキシム・ゴーデット)の母親ナワル(ルブナ・アザバル)が永眠 する。後日、長年彼女を秘書として雇っていた公証人(レミー・ジラール)により、母の遺言が読み上げられる。その内容は、所在がわからない自分たちの父と 兄に手紙を渡してほしいというもので……。

確かに衝撃の結末と言えば、結末。ただ、私は途中で結末がわかってしまった。


ここからは軽くネタばれが含まれるかもしれないので、観る人はその後に読んで下さい。

個人的には復讐・憎しみの連鎖を断ち切っているという点で、「未来を生きる君たちへ」ではたどり着けなかったカタルシスに達していると思う。
このエンディングの捉え方は人それぞれだと思うけど、決してスッキルする終わり方ではなく、いつまでも心にずしりと重くのしかかってしまう。
全てを知っていたであろう公証人は父親と兄を探す事を母親の願いとはあれ、二人の子供に促すのは良かった事なのだろうか。予告でも出てくるが、知らなくてもよいことはこの世界ではいくらでもあると思うが。

とりあえず、観て損はしない映画だと思います。
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by daisukeozaki | 2011-12-22 00:04 | 映画 | Comments(0)

自己と非自己

古本屋で多田富雄の本を購入。
動的平衡などで福岡伸一が現在人気だけど、多田富雄は免疫学の分野でちょっと哲学みたいな面白い人間のしくみを教えてくれる。

例えば、隣にいる人とは私に違いはあるのかというと、人間の構成成分でみれば、99.99%違いはない。残りの0.01%が違う。オンリーワンを求められるが、それぐらい他人と大差はない。しかし、この00.1%によって臓器移植は困難となっている。この0.01%を胸腺によって作られるHLA抗原によって識別し、自己と非自己をわけてしまうからだ。このHLA抗原は父親、母親から半分ずつ遺伝されている。なので、もし臓器移植をする場合、父親、母親からだとHLAが半分違っているため、難しくなり、兄弟、姉妹からの移植の方が可能性が高くなる。
免疫システムというのが完璧に構築されたすごいものなのかというと、これがかなり曖昧なシステムとなっている。偶然に偶然が重なり出来ているようなものだが、想定外の事が起った場合でも人間の内部では臨機応変に対応している。初めから考え抜かれ、ちゃんと作られた組織の方が良いということが迷信となってしまう。特に今回の震災の場合のように想定外の事が起った場合には耳の痛い話となってしまう。

また、自分探しの旅というものがあるが、私達が誕生する時に自分自身をミクロの単位のDNAとしてみた場合、どのDNAが体の心臓の部分になるとか、胃になるかなど全く決まっていない。周りの他のDNAの様子を見て、DNAそれぞれが判断して、体のそれぞれ一部となっている。人間を一つの世界として考えれば、私は○○であるなどミクロ的には元々存在しない。状況によってその場で得た役割を全うするのである。逆に、私は××であると自己顕示よくの強く勝手に行動するやつが体の中にできるのだが、それが癌細胞になる。癌を永久に直すことのできる細胞が誕生するならば、癌に対して「おまえ、周りの空気読めよ。」といってくれる細胞となる。
仏教の華厳経やキルケゴールの「死に至る病」の中でも、自己とは何かという問いの答えは「他者との関係」の関係というものが自己であるというような答えを提示している。

福岡伸一の動的平衡などと一緒に著者の本を読むとさらにおもしろいと思います。
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by daisukeozaki | 2011-12-17 20:34 | Comments(0)

二次元の世界

少し前に読んだお勧めの本の紹介です。

「リハビリの夜」 熊谷晋一郎著 医学書院

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東京大学医学部卒業の脳性麻痺の小児科医の先生の話。

脳化学的に言えば人間は何かを意識する前に、体が既に自動的に反応をし、行動している。そこに哲学で言われている「自由意志」は存在しない。
著者の場合、体と脳の伝達が巧くいかず、極端な緊張状態に陥ってしまう。大勢の前に立ち、フルートを吹こうとするが、緊張のあまり指がふるえ、うまく動けない状態を創造してもらえればいい。その極限状態が著書のような状態であろう。

小さい頃のリハビリの話から、一人暮らし、研修医を始めた頃の話と物語は進んでいく。
一人暮しを初めたその日に今まで親で介助しかしてこなかったトイレの話や研修医になってせざるおえなくなった注射の話など著書の視点ならではの話が非常に興味深い。
中でも電動車いすを使用するまで、著者は地面にへばりついた状態がほとんどで、所謂‘二次元’の世界で世界でしか生きていなかった。その二次元の世界から見ると世界はこうも違って見えるのかと感じた。当たり前だが、歩いている時にビルのてっぺんに何があるかほとんど気にしない。著者にとってはそれがビルではなく、簞笥に変わるといったところか。また、地面の段差をほとんど私達は気にしないが、著者にとっては特にトイレなどの緊急時には大問題となる。安部公房が「犬の視点で物語を書く。」と言っていたが、著者の場合、それよりも低い位置で、さらに体の自由が利かない。ものと自分との関係を協調することで著者はこれまで生きてきた。それは介助者と被介助者の関係の場合でも同じだ。脳性麻痺の方にお会いする事も多いので、とても参考になったし、福祉関係の方にはすごくお勧めです。
また話の節々でダンスをやっている方にこの本は特にお勧めかもとも思った。本を読んでいる間、なんどか土方巽の映像が頭をよぎった。

こうやって私達は当たり前のように動いている身体を俯瞰してみることはないが、身体と自分の意識が別の状態になった視点で世の中を見てみるとかなり違って見えてくる。
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by daisukeozaki | 2011-12-09 21:29 | | Comments(0)