写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

<   2013年 11月 ( 4 )   > この月の画像一覧

色々と仕事の合間に書店やbook offなんかでジャケ買が多かったので、その辺の中でいくつか紹介。
よく知られている事件や本もたくさんあるので、興味のある方は読んでみては。

「消された一家−北九州連続監禁殺人事件」
安部公房の「砂の女」では、主人公の男性が逃げれる状態になっても、いつでも逃げれるから大丈夫と考え、現在の環境で居続けることを選ぶという結末だった。
安部公房の人間観察力には舌を巻くが、この事件はまさに一家全員が逃げれる状況でありながら、精神的にも縛られ続け、電気ショックによる虐待を互い与え続 け、惨殺させるという凄惨なものだった。あまりにも残虐な事件であったため、大手メディアも当時はあまり扱わなかったとか。確かにこの本を読むと確実に食 欲は失せる。
次の本の「毒婦」もそうだけど、天才的犯罪者は存在するし、その術中にハマってしまえば、一般人ではどうしようもない。この事件の主犯の松永太もそのような存在であるし、実際、惨殺された一家の中には元警察官も存在する。
主犯と思われる住田被告が拘置所で縊死した尼崎事件も、その後あまり報道されなくなったが、類似した事件として最近クローズアップされていたので、興味のある方はお勧めです。

「脳の中の幽霊」「妻と帽子を間違えた男」
両方、脳科学の本。最近、視覚障碍者関係の仕事で大学の先生とかに会うことも多かったので、とりあえず有名なオリヴァー・サックスを読んでみた感じ。読みやすいし、面白かった。
個人的にはV・S・ラマチャンドランの方が面白かったかも。

「毒婦」
一時期、木嶋被告も吉原で働いていたというが、今までにどうしてこのおばちゃんにこんなにもお客さんがつくのかという人をたくさん会ってきているだけに、 最初はこの人の容姿が良くないのにどうして男はついていくのかというのは、事件の本質を逆に分からなくすると思っていた。
何より、木嶋被告の男に対する洞察力がものすごい。ダメだと思った後に深追いをしない潔さやこの男はどこまですればお金をくれるかというその線引き具合。 体を売っているから、自分の価値を安くしているという価値観はこの人には合わず、この人程、自分の価値を重んじている人はいない。
最後の方に上野千鶴子の言葉の引用で、「援交世代から思想が生まれると思っていた。生んだのは木嶋佳苗だったね。」というのが腑に落ちる。

「グロテスク」
東電OL殺人事件を下地にした小説。途中の明らかにオウム真理教を連想させ‘ミツル’部分と最後の‘わたし’がどういう風になっていくかのくだりは私は少してんこ盛りすぎていらなかったかなと思うけど、スラスラ読めておもしろかったです。
前に誰かと話していたけど、東電のエリートOLが売春をしていたのではなく、売春をしていた人がたまたま東電のエリートOLだったと考えれば、違った見方 が出来ると思うし、既に何百人とそういう方達に会って来ている私としては、そこに‘闇’を求めても何も見えてこないかなぁと思う。実際に事件の方は被害者 の女性は精神が破綻している行動がたびたびみられる。
どうしてそういうことをしていたのかとその理由を聞けたとしても、空に新しい星を見つけたように、その理由が新しく一つ増えるだけなのかもしれない。

「ジョニーは戦場に行った」
私の中では数ある中でもかなり印象に残った反戦小説のひとつ。
その反戦思想が社会に影響を与えるとして、アメリカでは一時期発禁にもなっていた小説。
ジョニーは戦場に行き意識が戻ったときには、そこは病院のベットで、両手・両足もなく、耳も聞こえず、目も見えなく、あごは砕かれ、口がないといった状態になっている自分に徐々に気づいていくという話。
彼はどのように自分が生きていることを人に伝えることができたのか、またそのようになった彼がどのように生きていくことを願ったのか?
「ぼくたちには戦争よりももっと大事なことがある」というすばらしい反戦小説だと思います。

d0170694_20450041.jpg



[PR]
by daisukeozaki | 2013-11-27 20:53 | Comments(0)
設営も無事終わり、明日から30日まで企画した展覧会が始まります。
前回のトークイベントの時に「色は概念」みたいに言われましたが、この展覧会をみるとその通りだなぁと感じると思います。
色彩の洪水に酔う感じっす。

「Dream of the light」視覚障がい者の見る夢の世界

会期 2013年11月19日(火)〜30日(土)※11/24(日)は休み

会場 ギャラリーかれん(住所:横浜市港北区大倉山1丁目11-4)(http://karen.or.jp/art/gallerykaren-top.htm

時間 10:30〜17:30 ※土曜日12:00〜17:00

11月30日にトークイベント・交流会を行います。関東圏のアールブリュット関係者も来て頂くと思うので、アールブリュットなどに興味のある方は是非是非お気軽にご参加下さい。

トークイベント
尾崎大輔(写真家) × 岡村純子(NHK記者) × 写真教室参加者 × かれんのメンバー
日時 11/30(土) 15:00~
参加費無料/予約不要
開場 ギャラリーかれん(http://karen.or.jp/art/

交流会 11/30(土) 16:00~
開場 ギャラリーかれん(http://karen.or.jp/art/

協力 日本視覚障碍者芸術文化協会

上の写真は凹凸の写真に色を塗ってもらったもの。
下の写真は複写し、凹凸にしたもの。実際はカラーの絵で、メンバーさんでゴダイゴのタケカワユキヒデ(ガンダーラ〜♪の歌手)が大好きで30年間書き続けている方の絵です。
視覚障碍者の方に触ってもらって、少しでもイメージの世界を広げてもらうつもりです。

是非、よろしくお願い致します。

d0170694_21444783.jpg


d0170694_21451422.jpg



[PR]
by daisukeozaki | 2013-11-18 21:47 | Comments(0)
今年は色々イベントが多かったですが、これが最後の告知になります。

視覚障碍者の方達の撮影した写真とアウトサイダーアートの作家達のコラボレーション展を東急東横線の大倉山駅にあるギャラリーかれんで来週の19日から30日(日曜休み)まで開催致します。

詳細な情報は最後に記載させていただきますが、かなり面白い展覧会になっています。
昨日の写真展のトークイベントで視覚障害者の方が「色は言葉であり、概念だ」みたいなことを仰って頂きましたが、この展覧会を見るとその通りと思わずにはいられない内容となっています。

また、視覚障碍者の方達に少しでも美術鑑賞を楽しんでもらおうということで、普段メンバーさん達が描いている作品のいくつかを写真に撮って、凹凸に特殊プリントし、触って少しでも認識出来るような試みも行います。

11月30日(土)15時からトークイベント・交流会(予約不要・入場無料)も行いますので、是非ご来場下さい。


以下がその展覧会内容となります。

視覚障碍者の方達とアウトサイダーアートの作家また現代アーティストの作家の方達とのコラボレーション作品展を横浜のギャラリー・ギャラリーかれんで開催致しました。

アウトサイダーアートとは、狭義には知的障碍、精神障碍、視覚障碍などの障碍を持った人によって作成された美術作品をいい、広義には専門的な美術教育を受けなかった人々による美術作品を指します。


普段、私自身の活動の一つとして視覚障碍者と一緒に楽しむ写真教室をやっております。それに伴って、非常勤職員として通う社会福祉法人かれんのメンバー達
に視覚障碍者の方達の撮った写真をもとに視覚障害者達が見ている夢の世界を表現しもらう企画を思い立ちました。私が知り合った生まれてから目が見えない先
天的視覚障碍者の方が、一度も世界を見たことがないにも関わらず、夢にはいつも映像がついてくると話をしてくれたからです。夢の中では世界が'見れる'と
いうのです。

視覚障碍者の撮った写真をベースにかれんのメンバーに色をもらったり、少し付け足したりなどどのようなものが出来るかは未知数だが、興味深い作品になるのは間違いないと思います。
また、視覚障碍者の方に美術鑑賞を楽しんでもらおうと作品を写真で撮影し、特殊加工により凹凸の立体写真を作成し、触ることによって少しでも作品を感じ理解してもらおうという新しい美術鑑賞の試みも行おうと考えております。

タイトルの「Dream of the light-視覚障碍者の夢の世界-」のthe lightは聖書からの語源を取り、「視覚障碍者」という意味を含んでいます。

展示内容は視覚障害者の方々の写真にかれんのメンバーと賛同頂いた現代アーティストの作家の方達が色をぬった作品と普段作成しているオリジナル作品から構成します。

作品から放たれる新しい色や光を感じ取っていただけるような展覧会です。

展覧会の詳細
タイトル 「Dream of the light-視覚障碍者の夢の世界-」

会場 ギャラリーかれん(住所:横浜市港北区大倉山1丁目11-4)(http://karen.or.jp/art/artkaren-top.htm

展覧会期間
11/19~11/30 10:00~17:30(日曜休み) 入場無料

会期中にトークイベントなどを開催致します。その詳細は下記の通りです。

トークイベント・交流会の詳細

トークイベント
尾崎大輔(写真家) × 岡村純子(NHK記者) × 写真教室参加者 × かれんのメンバー
日時 11/30(土) 15:00~
参加費無料/予約不要
開場 ギャラリーかれん(http://karen.or.jp/art/artkaren-top.htm

交流会 11/30(土) 16:00~
開場 ギャラリーかれん(http://karen.or.jp/art/artkaren-top.htm

協力 日本視覚障碍者芸術文化協会

[PR]
by daisukeozaki | 2013-11-12 20:56 | Comments(0)
昨日で無事にPlace Mでの「世界を見るとはどういうことかー視覚障害者の撮った世界」が終了しました。

色々これからに繋げていけるようにコツコツと細く長く続けていきますので、今後とも活動へのご協力などよろしくお願いします。

下記サイトから9日(土)に行ったトークイベントの動画が視聴出来ます。
約90分の勉強だと思って見て頂ければ、写真を全く知らない方にも興味深いないようだと思います。

http://www.ustream.tv/recorded/40609666



仙台ニコンプラザでは明日の15時まで開催していますので、在廊はしませんが、そちらもよろしくお願いします。

[PR]
by daisukeozaki | 2013-11-11 19:42 | Comments(0)