写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
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最近読んだ本「蝶々の心臓」(石川祐樹・著)

なかなか忙しくて、展覧会も映画も見に行けずの中、本だけはコツコツ読んでます。
そんな中で最近読んで良かった本を一つ紹介すると、知人の石川祐樹さんが出版した「蝶々の心臓」(石川祐樹・著)。最近、友人・知人が出版したり、編集したりした本を立て続けに読んだけど、自分の状況も反映してかこの本が一番良かったです。

内容は著者・石川祐樹さんが生まれながらの心臓疾患の持つお嬢さん、真優ちゃんの強く生きる姿を写し取ったフォトエッセイ本。

ワークショップをやったり、写真集を出しているためか分からないけど、年に1、2回程、写真家志望の方が写真をみてほしいと連絡をいただくことがある。
余程のことがない限り、お会いしていくつか話をさせていただくのだけど、その中で、はじめのうちは出来るだけ作品として家族は撮らない方がいいと伝えている
難しい所で写真家になりたくて、家族を撮るとそれ以降は撮る題材に行き詰まり、なかなか作家として続かないことが多いからだ。確か映画監督の是枝監督も同じことをプロデュースした「エンディングノート」のインタビューの時に言っていた。
写真家にはなれるが、写真家としての活動が続かない。

ただ、中には例外もある。石川さんの場合もそうだ。本の巻末の方にも同じようなことが書かれているが、お嬢さんがいなければ、石川さんは写真家とよばれることや写真家になることもなかっただろうし、強いては写真すら本格的に撮ることもなかったと思う。そこには明確な写真を撮らねばならぬ理由が存在する。
私がよく言うように写真家はなりたくてなるようなものではなく、その人にとってならざるおえないような、言い方を非常に悪いが、一生付き合っていかなければいけない‘病気’にかかってしまうようなものだと思う。

この本は写真家にならざるおえなかった石川さんが撮った写真によって綴られたフォトエッセイ集なので、あまたある家族を撮った写真作品とは違った何かが私達の心に伝わるように思う。

あと、ここからは完全に個人的なことですけど、私自身も小さい頃大病を患っていて、大きい手術の経験がある。今もへその下から男性器にかけて大きな傷が残っている。腎臓の病気だったんだが、当時両親のどちらかからか片方の腎臓を移植するなど、様々な話があった。手術が無事成功しているので、今もこうして文章を書いている。
妹が一人いるのだけど、その妹もひどい喘息持ちだった。ひどい時は夜ほとんど寝ることもできなく、丁度仕事が忙しい年代になっている父親や私を起こしてはいけないと母親は妹を車に乗せ、夜中じゅう走り回り、車中で過ごす時も少なくなかったという。
妹のことなどは私も親になって初めて両親から聞かされた。
私も妹も勉強の方はぼちぼちできたので、どちらか一人でも医者になってもらいたかったらしい。

昔、彫刻家のイサムノグチが頭が良かったらしいんだけど、進路で医者か芸術家どちらになろうか迷っていた時に、あるお医者の所に相談しにいくことになった。その医者からは「芸術家に決まっているだろう!!」といわれ、彫刻家の一歩を踏み出すのだが、その医者というのが、黄熱病の研究で有名な野口英世だったという。

私は今でも生まれ変わるのならば、医者になりたいと思う今日このごろです。

色々書きましたが、お父さんは泣かずにいられない、お勧めの一冊です。
うちの娘も写真のように気に入っています!!

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by daisukeozaki | 2014-04-23 18:44 | Comments(0)