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写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
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以前の刑務所の話の続き

かなり前に読んだ本で、文庫にもなっているので知っている方も多いと思うが、「心にナイフをしのばせて」という本がある。
ルポタージュの話であるが、1点、被害者側からの視点のみで加害者からの話が全くない所が歯がゆい部分ではあるが、簡単に要約すると

「酒鬼薔薇」事件の起こる26年前、同じような事件が起こった。高校生が被害者となり、首を切り落とされ無惨に殺害された。加害者も同じく高校生で少年院に送致される。事件後、被害者の家族の状況は一変する。妹はリストカットを行うようになり、母親は事件前後の記憶喪失におちいる。父親は一言も事件のことを口にせず、娘や妻の生活をささえていく。一方、加害者の少年は少年院を退院後、弁護士となって社会復帰をしていた。加害syの働く地域では名士の一人に数えられるらしい。弁護士になった後も被害者への慰謝料等は一切支払われていない(被害者側のみからの話)。

犯罪者の厚生という面だけならば、良き例の一つに挙げられるが、この話をそのまま受け取った場合だが、本当にそれでいいのだろうかと考えてしまう。
by daisukeozaki | 2010-07-05 01:08 | Comments(0)