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写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
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死んでもいないし生きていない。夜も朝もだいぶ遠いようである。

「死んでもいないし生きていない。夜も朝もだいぶ遠いようである。」

朝吹真理子の「流跡」の一文。というか二文。

佐々木中のおススメの最近の小説家で磯崎憲一郎と朝吹真理子の二人が挙げられていて、「終の住処」は読んでいたので、「流跡」を年末に読み終えた。

今回の芥川賞の最有力候補であり、僕もこの人だろうなと思う。この作品を批評できるほど、僕には審美眼を持ち合わせていないが、読後、このひとは違うなと久方ぶりに思った記憶がある。言葉の波に飲み込まれ、違った世界の海に浮遊するような感覚といっていいのか。確かにジョイスと比較してしまうしれないが、それは彼女がこれが処女作ということも考えれば、僕とダイアン・アーバスを比較するようなもん。

死語のような古語が頻出するのも特徴。かといって、現代的なケータイやネットなどの言葉の出てくる。

話は少し変わるが、今日twitterの話を知人としていた。もちろん、ツールとしての便益は十二分にわかっているつもりだが、如何せん長文を書いてしまう癖もあり、今のところ行う予定はなし。
以前、元2ちゃんねるの管理人、ひろゆきの対談を読んだ時に、将来的に写真を撮って、twitterみたいなものにUPが出来、「なう。」というようなツールが出てくる可能性が十分あり売ると言っていた。そうなると、顔文字すらそのうち死語になり、絵文字から写文字みたいなものが出てくるかもしれない。そうなってくると、150年後から200年後の文章は大昔の象形文字のようになる可能性も0ではない。まぁ、そうなるとあまりにも曖昧すぎると思うが。。。。

というか、平野啓一郎の「日蝕」という個人的に漢語というか古語というか、そういったものが使われている文章が結構好きかも。なんかきれいだから。かといって、泉鏡花を全部読むかといえば、そういうわけではない。あくまでも、現代とのミックスとして。
by daisukeozaki | 2011-01-12 20:25 | Comments(0)