自分で自分を証明するために
2011年 04月 15日
そのうち一人が「俺らってホントこういう写真みたいな役に立たないことやってて・・・」と始まり、その話に同感していた。もちろん、今に始まったことではないが。
ただ、被災地の映像を見ていると必死でがれきの中から写真のアルバムを探す姿が見受けられる。
阪神淡路大震災の時に、精神科医が仮設住宅のお年寄りを精神的な訪問ケアを行っていたとき、老人達の多くは写真のアルバムを精神科医に見せたという。
全てのシステムが機能しない状態で、仮に運転免許証やパスポートなどが本人証明に全く役に立たなくなった場合、自分自身を自分だと証明するために、人は自分の歴史を綴った写真を証明として使用してしまうのか。
写真はその時に“何か”のためになるのであろうか。