ヤノマミ
2011年 05月 30日
読み終わった感想としては超お勧めの本です。映像でDVDも出てます。
私達文明社会とは全く異なったアマゾンの奥地に住む原住民の話。
彼らを象徴する話はいくつもあるが、その中で印象に残ったものを少し紹介すると、
祝祭のための狩りを除けば、腹が空かない限り狩りに行かない。好きな時に眠り、腹が減ったり、食料がなければ狩りに行く。十分に足りていれば眠り続ける。「富」を貯め込まず、誇りもしない。
4、5歳になるまで名前がない。
生まれてすぐの赤ちゃんは人間ではなく、精霊である。森で生まれた赤ちゃんを人間として育てるか、精霊のまま森に返すかを母親が独断で決定する。人間として育てる時は集落に一緒に帰って行くが、精霊のままにする場合は、その場で殺し、白蟻の巣に置いていく。
この本を読んだとき、どちらの社会の幸せなのかと考えてしまった。
そのように考えてしまった段階から私は文明社会の人間となっているのだろう。彼らにももちろん他のものと比較し、「他人の芝生はよく見える」的なものが少しはあると思うが、確実に私が考えている他または他者と比較するような感情はない。優劣とか善悪とか主従ではなく、ただあるものとして受け入れ、一体となっている感覚があるように思える。
久しぶりに超がつくほど、オススメの本です。