尾崎的映画紹介 『BIUTIFUL』 アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督
2011年 07月 07日
同監督の「21グラム」、「バベル」は観ていて、群像劇とは違った今回は主人公役のバルデムがどのようなものかと思いながら鑑賞。
前評判通り、ハビエル・バルデムの演技は良かった。特に「ノーカントリー」のシガー役の演技が印象に残っていたので、今回の人間臭く、弱さをもろに見せていく役はすごく良かったと思う。ただ、職業を霊媒師としたことが僕はちょっとと思ってしまった。ストーリー的な必然性は分からなくもないが、これほど真面目な主人公ならば、なんらかのきちんとした仕事をしてそうなもんだがと思ってしまった。
後、気になったのは映画音楽。もうちょっと長回しで感情移入したい時にすぐに音楽が聞こえてくる。もう少したんたんととってもこの映画ならば良かったのでは。
いくつかあーだ、こーだ言いましたが、全体を通して、そこまで悪い映画ではなかった。現代では英雄的死はなくなったとリルケが言うように、たんたんと死に向かって進んでいく。僕も死ぬ時こうなるんだろうなと感じた。
まぁ、DVD出たら観てもいいんじゃないっすかぐらいの映画でした。
8月中旬から「ツリーオブライフ」や「未来を生きる君たちへ」などが公開されるので、来月は映画三昧になりそう。今月中に出来れば、想田監督の「Peace」も観に行きたい!!