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写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
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尾崎的映画紹介『一命』 三池崇史監督

「十三人の刺客」でSMAPの吾郎ちゃんがいい演技をしていたので、海老蔵はいかほどかと思って観に行きました。あと、やっぱり三池映画の残虐シーンは映画館で観とかないと思って。

海老蔵の演技は良いという人もいるとは思うけど、やはり歌舞伎役者というのを感じてしまった。立ち振る舞いや格闘シーンでの存在感はさすがとしかいいようがないですが、台詞まわしにやはり歌舞伎役者を感じてしまった。初めのころの役所広司に接見する場面は良しとして、日常生活を送っているシーンでもどうしてもそう感じてしまった。また、海老蔵と満島ひかりちゃんが親子という設定もちょっと難を僕は感じてしまったので、さらに入り込めなかったのかも。
ただ、あーだ、こーだいいながら海老蔵の演技は良かったと思う。テレビがないので、スキャンダルがどれほどのものだったかはしらないけど、勝新太郎みたいに私生活の派手な役者さんはいっぱいいて、後世に色々を語りつがれているのだから、ちょっとはメディアも多めにみてあげても。。。。。話が変わるけど、勝新太郎の麻薬で捕まったときの会見とかすごく面白かったし。

しかし、僕的には吾郎ちゃんに軍配です。

三池監督のインタビューを読んでいて、単純な善悪の二項対立の映画にはしたくなかったと言っていたが、それは僕には十二分に伝わった。結局はどっちが悪い?と単純には言えない映画になっていた。が、悪を打ち出した映画の方が観ていて分かりやすいと監督も言っているが、十三人の刺客のときのように、吾郎ちゃんという絶対悪がいない分、海老蔵がお城に乗り込んで・・・・と、えー、そこまでやらないといけないの?という理由が強烈に打ち出せなかったような気がする。言われれば分かるけど、、、、といった感じ。

江戸時代という太平の時代の武士の微妙な状況を表していると思うし、良い映画ではあると思うけど、鑑賞中の興奮度合いを考えると。「十三人の刺客」の方がお勧めです。
by daisukeozaki | 2011-10-18 21:39 | 映画 | Comments(0)