「停電の夜に」 ジュンパ・ラヒリ
2013年 02月 12日
この短編集で新人作家としてはきわめて異例なピュリツァー賞を受賞。
ただ、私としてはいい短編集だとは思うが。。。。
ある子どもを死産で失った夫婦が、停電の夜に蠟燭の下でお互いの秘密を語り合う「停電の夜に」。今の自分の状況から感情移入しやすい内容の為かもしれないが、個人的には一番良かった。夫婦は幸せを分かち合うのではなく、苦しみを共に乗り越えるためとどっかで聞いたことがあるけど、この夫婦だけは幸せになってほしいなぁとかなり感情移入してしまった。
「病気の通訳」、「三番目で最後の大陸」なども良かったけど、インド人である必然性をあまり感じなかった。インド独自の文化や生活習慣の描写もでてくるのであるが、昔はそこが文化的差異として新鮮だったかもしれないけど、それ以上に何か根底に流れている自分自身の出生による大きい思想的なものは感じなかった。
同じように文化的なダブルバインドを感じる中国からの移民のイーユン・リーの方がより大きな何かを感じさせる作家なので、イーユン・リーの方が私はおすすめかも。
ただ、私としてはいい短編集だとは思うが。。。。
ある子どもを死産で失った夫婦が、停電の夜に蠟燭の下でお互いの秘密を語り合う「停電の夜に」。今の自分の状況から感情移入しやすい内容の為かもしれないが、個人的には一番良かった。夫婦は幸せを分かち合うのではなく、苦しみを共に乗り越えるためとどっかで聞いたことがあるけど、この夫婦だけは幸せになってほしいなぁとかなり感情移入してしまった。
「病気の通訳」、「三番目で最後の大陸」なども良かったけど、インド人である必然性をあまり感じなかった。インド独自の文化や生活習慣の描写もでてくるのであるが、昔はそこが文化的差異として新鮮だったかもしれないけど、それ以上に何か根底に流れている自分自身の出生による大きい思想的なものは感じなかった。
同じように文化的なダブルバインドを感じる中国からの移民のイーユン・リーの方がより大きな何かを感じさせる作家なので、イーユン・リーの方が私はおすすめかも。
by daisukeozaki
| 2013-02-12 17:51
| 本
|
Comments(0)