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写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
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この度、8月22日の視覚障碍者と若手写真家による写真教室の開催が決定いたしましたので、そのご連絡をさせていただきます。

この写真教室では午前中の撮影会において、視覚障碍者の介助者として一定の時間は必ず現役の写真家が介助者につき、いろいろとアドバイスや説明を行うという撮影会を行います。

また、午後は既に私の写真教室に通われてカメラをお持ちの方はご自身の写真を持参して、今後どのように写真を撮れば良いのかというアドバイス、または若手写真家の写真を凹凸の立体して、それを視覚障碍のある方に対して説明を行ったり、さらには専門家による芸術と呼ばれている写真がどうしてそうなのかなどその写真を立体写真にして説明してもらう機会などを設けています。

初めて参加をする視覚障碍者の方ももちろん大歓迎です。当日撮影して写真をもとに午後はいろいろとアドバイスをさせていただきます。

参加のご連絡やご質問はこちらのメールアドレス info@daisukeozaki.comもしくは080-6507-7746までご連絡ください。介助者も若干名募集しております。


また、このワークショップと連動してその前後1週間に視覚障碍者の撮影した写真作品展を行います。こちらはまた7月末ぐらいにご案内をさせていただければ幸いです。

以下が写真ワークショップの概要となります。

ご興味・ご関心ある方にご紹介いただければ幸いです。

何卒、よろしくお願いいたします。


視覚障害者と若手写真家のための 「写真を言葉にして伝える」ワークショップ開催について


「写真を言葉にして伝える」ワークショップを今年も開催します。視覚障害というハンデを持ちながらも写真を学びたいという一般参加者とともに、写真という視覚メディアの存在を改めて考えるワークショップです。健常者の方は、アイマスクを着用した状態で外に出ていき、写真撮影を行います。視覚障害者と同じ状況で撮影するという体験を通して、どこにカメラを向け、どんな瞬間にシャッターを押すのか、被写体への興味をどのように作品にしていくのか、言葉で相手に伝えるというコミュニケーションに特化したワークショップです。また、視覚障害者の方にとっては、様々な意図で制作される写真家の作品に触れていただくことで、少しでも写真の魅力と理解を深めていただ く機会になればと考えています。


<概要>

主 旨:写真の面白さをもっと知りたい、写真の技術を身に付けたいという視覚障害者の方々と、自分の写真をもっと突き詰めたい、新たな視点から写真を捉え直してみたいという若手写真家のためのワークショップです。


日 時:2015年8月22日(土)


集合時間・場所:JR 有楽町駅中央改札口前に9時30分に集合


場 所:ガーディアン・ガーデン


9:30 視覚障害者集合(JR 有楽町駅中央改札口前)ガーディアンガーデンへ移動


10:30 撮影


12:00 食事休憩


13:00 作家プレゼンテーション


15:00 作品講評会


16:30 終了予定


参 加 費:無料(昼食代のみ自己負担です)



モデレーター:尾崎大輔(写真家)



作品講評:尾﨑大輔/未定 募集定員:視覚障害者 約 10 名 写真家 約 10 名


主 催:ガーディアン・ガーデン/日本視覚障害者芸術文化協会(http://artforthelight.com/)


申込締切:視覚障害者 先着順(定員になり次第締切らせていただきます)


写真家 8 月 2 日(日)(詳細は以下注意事項をご覧ください)


そ の 他:見学のみの参加も可能です。




<申込にあたっての注意事項>


・撮影会では、デジタルカメラを使用します。お持ちの方は各自ご持参ください。ない方には、ニコンのデジタルカメラをお貸ししますので、その旨を事務局まで事前にお知らせください。


【視覚障害者の方】


・介助者の方の同伴有無について、お申し込み時にお知らせください。介助者がいない場合は、事務局側で手配いたします。


【写真家(健常者)の方】


・写真家の方々には、視覚障害者を含む他の参加者とグループに分かれ、ご自身の作品を約 10 分程度でプレゼンテー ションしていただくプログラムを設けています。参加ご希望の写真家の方には、事前に作品を5~6点提出していた だき、事務局が視覚障害者の方が触って分かる立体シートに出力いたします。


●写真家の方の応募方法 募集


作品:テーマ、手法は自由。ただし、公序良俗に反した作品は不可。


提出締切:8月2日(日)※募集定員を超えた場合は、事務局にて選考させていただきます。予めご了承ください。 提出内容:A.作品画像 6~10点


B.制作意図(300~400字程度) C.プロフィール(名前(必須)/生年(必須)/活動歴/受賞歴/展覧会歴など) D.連絡先(メールアドレス/電話番号)


提出方法:上記提出内容A~Dを mashiko@r.recruit.co.jp までお送りください。 件名を「8/22 ワークショップ参加希望」としてください。


<ワークショップモデレーター>


尾崎大輔(写真家)

1983 年三重県生まれ。早稲田大学社会科学部在学中にファッション雑誌での編集の仕事を経て、写真家として活動を開始。卒業後、渡英。2007 年、London college of communication(ABC diploma in photography)卒業。同年、 写真集「写真は私たちの記憶を記録できるのですか?」、「無」(発行 PLACE M、発売 月曜社)、2010 年「ポートレ ート」(月曜社)を出版。個展・グループ展多数。2011 年より視覚障害者を中心に知的、精神障害者など様々な人を 対象としたワークショップを多数主催。


# by daisukeozaki | 2015-07-16 14:48 | Comments(0)
時間を見つけて行こうと思っている展覧会です。

これ関係の書籍はたくさん読みます。
前に読んだ本で、ある人が精神病院の閉鎖病棟から違う病棟に移され、絵を描こうと思ったことがありました。ただ、鉛筆やクレヨンなどは危ないという理由で渡してもらえず、それでも描きたいという衝動が抑えられず、自分のした排便で壁に絵を描いたそうです。それが見つかり、その人は結局閉鎖病棟に戻されたらしいですが、表現するとはそういうことなんだなぁと思った話でした。

興味のある方は是非!!

第5回 心のアート展 「創る・観る・感じる パッション-受苦・情念との稀有な出逢い」
会期:6月17日(水)~21日(日)
時間:10時~19時(最終日は17時まで)
会場:東京芸術劇場5階[ギャラリー1](池袋駅より徒歩2分)
主催:一般社団法人 東京精神科病院協会

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# by daisukeozaki | 2015-05-27 17:50 | Comments(0)
下記の写真教室は定員がいっぱいになったため、募集を締め切らせていただきます。
次回の写真教室については詳細が決まり次第、このブログにUPしますので、よろしくお願いいたします。

第10回 視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室

御好評頂いている視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室を4月に開催致します。視覚障害者 の方だけではなく、様々な方に参加していただきたいので一般の方も参加頂ける写真教室となっています。健常者の方はアイマスクを着用し、仮想視覚障害者を 体験してもらいながら写真撮影、食事を行ってもらう予定です。また、視覚障害者の方で触ることの出来る凹凸の立体写真にしてほしいという写真がありましたら、ご持参頂き、可能な限り当日に凹凸の立体写真にお渡しすることもやらせて頂きます。(1枚目無料、2枚目以降追加料金500円)世の中を様々な視点で 見ることがどれだけ興味深いことか体験できる1日になることを期待しています。参加者には当日撮影した写真の数枚を凹凸の立体写真にして差し上げます。ご 興味などございましたら、お気軽にご連絡下さい。

日時:4月29日(水曜・祝日) 10:00〜16:00 (雨天決行)
集合場所::JR吉祥寺駅南口改札(公園口)前に9:45集合。井の頭公園にて撮影後、講評会。
参加定員:最大25名
参加費:2000円(交通費、昼食代、写真現像代などは個人でご負担をお願い致します。介助者の方の参加費は無料です。)
募集締め切り:4月27日
講師:尾崎大輔(http://www.daisukeozaki.com/)

追記:カメラは各自ご持参下さい。お持ちでない方はニコンのカメラを10台まではお貸し出来ますので、その有無をお教え下さい。お申し込みの際、必ず介助者の方が同伴するかもお教え下さい。いらっしゃらない場合はこちらで手配致します。健常者の方はよろしければ、視覚障害者の仮想体験をしてもらうので二人のペアで参加していただければ幸いです。一人の場合は当日、どなたかとペアになって頂きます。

主催:日本視覚障害者芸術文化協会(http://artforthelight.com/)
申込先:080-6507-7746(尾崎携帯) もしくは info@daisukeozaki.com

写真は第9回の写真教室に参加した方が撮影した猫の写真です。
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# by daisukeozaki | 2015-03-03 10:50 | Comments(0)
医学書院が運営するwebマガジン「かんかん」で連載2回目がUPされました。
「この世で最も美しいものは何ですか?」ということで、視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室を始めたきっかけなどを書いています。
お時間ある時に是非、読んでみて下さい。



# by daisukeozaki | 2015-02-23 20:19 | Comments(0)
医学書院が運営するwebマガジン「かんかん」で、本日から視覚障害者と写真に関しての連載を始めました。
大体2週間から3週間に1回ぐらいの頻度で更新される予定です。
webサイトでの連載なので、視覚障害のある方でも音声で読むことが出来ます。
これまでに写真教室を含め、私のイベントに色々と足を運んでくれて、熱心にやってくれる、医学書院の編集者・笹山さんと二人三脚で頑張らせてもらいます。
視覚障害者の写真活動が色んな所で紹介されることも増えてきましたが、より深く写真と見ることについて私自身も考えさせる機会になるように書いていくつもりです。
お時間ある際にお読み下さい。


# by daisukeozaki | 2015-01-29 11:44 | Comments(0)
24日から25日のニッポン放送のラジオ「ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」で視覚障害のある方の写真教室が数分ですがとりあげられることなり、それに連動しニッポン放送のロビーで参加して頂いた方数名の写真が掲示されることとなりました。
ニッポン放送の住所は東京都千代田区有楽町1-9-3で、掲示時間は公開生放送の時間と同じになる見込みで、現状では、24日12時から0時、25日7時から10時、11時から12時となっております。
掲示される方は山口和彦さん、西尾憲一さん、郡司ななえさんの三名が予定されており、1人2〜3枚の写真が予定されています。
現段階でどの写真が提示されるかは私も分かりませんが、凹凸の立体写真とともに掲示される予定です。
公式HPはこちらです。(写真掲示の情報は載っていないと思います。)
http://www.1242.com/musicthon2014/

またラジオで紹介される時間は25日の8時ぐらいの数分(4〜5分)らしいです。
クリスマスということもあり、銀座で食事でもされる方がいらっしゃいましたら、観に行って頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します。
# by daisukeozaki | 2014-12-22 20:41 | Comments(0)
水戸芸術館のヂョン・ヨンドゥ展に家族サービスも兼ねて家族3人で行ってきました。
この展覧会のいくつかの作品に関わっている視覚障害のある白鳥さんには昨年一度お会いした事があり、作品になる前の素材の写真を観ていて、且つガーディアン・ガーデンの菅沼さんもお勧めということで遠出してみてきました。

結果としては私自身にとっては絶対に行くべき展覧会でした。特に最後の三作品は視覚障害のある方の写真を大量に見ている私としては「あぁ、こういう方法があるんだぁ」といい刺激になりました。
白鳥さんから着想をえて制作された最後の三作品を簡単に説明すると
・ 視覚障害者のある白鳥さんが普段撮影した大量の写真を使った映像作品
・ 自分が見たいもの/見たくないもの、見えるもの/見えないものの3Dデバイス装置を使用して鑑賞者に体験してもらう参加型のアート作品
・ 白鳥さん自身も水戸芸の近くでマッサージ診療所をしていて、マジシャンが出現し、街の中で手品を披露し、風景を変化させていくといった映像作品

他の作品も記憶、幻想、夢と写真の関係に示唆的な作品が多かったです。ボルタンスキーも写真を素材として作った作品が多いですが、日本ではまだ純粋写真が多いので、ためにこういう展覧会にいくと違った視点をもらえて良かったです。

ネタバレが若干ありますが、youtubeに展覧会の概要の動画があります。
https://www.youtube.com/watch?v=dUz8X_t3ohY

視覚障害のある方の写真をおそらく日本で一番見ている私としては、写真、写真とこだわらずにもっと映像や体験型インスタレーションなど違った形で写真を使った作品を作っても面白いかもと思わせてくれる展覧会でした。
水戸芸の視覚障害者の美術鑑賞などを担当している学芸員さんと1時間ぐらい話をしてさすがに娘がぐずり始めてきたので、学芸員さんお勧めのCaféでケーキを食べて泣き止んだの娘の写真です。
11月は忙しかったので、刺激を受けた久しぶりのいい休みでした。
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# by daisukeozaki | 2014-11-30 22:51 | Comments(0)
先日、東京の北区飛鳥山公園を中心に開催した写真教室が盛況のうちに終わりました。
参加して頂いた方本当にありがとうございます。皆さんが楽しそうに色々と挑戦している様子が何よりでした。

個人的興味から始まった写真教室ですが、ここ何回かはお子さんを連れたご家族での参加が必ずあります。今回は静岡からご家族4名(お父さん、お母さん、お嬢さん、息子さん)で参加された方もいました。小学6年生の息子さんが視覚障碍をお持ちの家族です。
実はお父さんはタイに単身赴任中で一時帰国されての参加とのことでした。
私自身も娘を持つ親の身なので、お父さんが言うが言うように子どもに選択出来る人生を送ってもらえるようになってほしいことやそのきっかけの一つになる機会を出来るだけ増やしたいというのはとてもよくわかります。
講評会の時に「将来何になりたいの?」と聞いたら、「心理カウンセラー」と答えてくれました。私に以前、写真療法という精神療法の存在を教えて頂いた精神 科医の方がいるのですが、その方は視覚障碍のある全盲の精神科医なのですよと伝えました。目が見えなくても精神科医や心理カウンセラーに慣れる可能性はあ りますし、写真だけでなく色んなものに挑戦していってほしいです。

こういう機会に接すると細く長くでもいいので、続けていかないといつも再確認させられます。
そんなI君が撮ったタコの遊具です。初めての方は比較的分かりやすいものを撮った方がいいですよと伝えたので、I君はこのタコを撮ったということでした。 当日凹凸にしたお父さんとお姉ちゃんの写真は人が写っているとかなりイメージ出来ていたので、このタコなどは凹凸にしてもイメージ出来ると思います。


少し別件ですが、学校での卒業アルバムなどの写真を凹凸の立体写真に出来ないのかと考えています。なかなか学校などは公的機関なので私個人が動いてそうい うことが可能なのか判断が難しく、何かいいアイデアやお知恵のある方はアドバイスいただければ幸いです。視覚障害のあるご家族からの御連絡が本当に多く、 おそらくかなりニーズはあり、人の写真は凹凸にしやすく、分かりやすいため、写真を撮られた本人が触って少しでもイメージ出来るは非常に良いことだと思い ます。
またそういったことをサポートして頂ける企業があればお教えいただければ幸いです。
よろしくお願い致します。


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# by daisukeozaki | 2014-10-29 17:49 | Comments(0)
おかげさまで10月26日の視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室は定員がいっぱいとなり、募集は終了とさせていただきます。次回は来年4月末を予定してますので、興味のある方は是非次回参加してみて下さい。

10月に視覚障碍者と一緒に楽しむ写真教室を開催させて頂きますので、その告知をさせて頂きます。
下記の詳細をお読みいただきお時間ある方は是非ご参加下さい。またご興味・ご関心ある方にご紹介いただければ幸いです。
最近、視覚障碍のある方に関連した事件がニュースで取り上げられることも多いです。詳細に書かれている通り、晴眼者の参加者は仮想視覚障碍を体験しながら写真撮影なども行なってもらいます。色々といい体験になると思いますので、是非よろしくお願い致します。

第9回 視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室
御好評頂いている視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室を10月に開催致します。視覚障害者の方だけではなく、様々な方に参加していただきたいので一般の方も参加頂ける写真教室となっています。健常者の方はアイマスクを着用し、仮想視覚障害者を体験してもらいながら写真撮影、食事を行ってもらう予定です。また、視覚障害者の方で触ることの出来る凹凸の立体写真にしてほしいという写真がありましたら、ご持参頂き、可能な限り当日に凹凸の立体写真にお渡しすることもやらせて頂きます。(1枚目無料、2枚目以降追加料金500円)世の中を様々な視点で見ることがどれだけ興味深いことか体験できる1日になることを期待しています。参加者には当日撮影した写真の数枚を凹凸の立体写真にして差し上げます。ご興味などございましたら、お気軽にご連絡下さい。

日時:10月26日(日曜日) 10:00〜16:00 (雨天決行)
集合場所::JR王子駅南口改札前に9:45集合。飛鳥山にて撮影後、講評会。
参加定員:最大25名参加費:2000円(交通費、昼食代、写真現像代などは個人でご負担をお願い致します。介助者の方の参加費は無料です。)
募集締め切り:10月24日
講師:尾崎大輔(http://www.daisukeozaki.com/)
追 記:カメラは各自ご持参下さい。お持ちでない方はニコンのカメラを10台まではお貸し出来ますので、その有無をお教え下さい。お申し込みの際、必ず介助者 の方が同伴するかもお教え下さい。いらっしゃらない場合はこちらで手配致します。
主催:日本視覚障害者芸術文化協会(http://artforthelight.com/)
申込先:080-6507-7746(尾崎携帯電話) もしくは info@daisukeozaki.com

写真は前回のガーディアン・ガーデンとのワークショップにて視覚障碍のある方が撮影した写真です。


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# by daisukeozaki | 2014-09-15 22:04 | Comments(0)
娘が出来てからなかなか映画を見に行く時間もない中で、本はどこでも読めるので、あいも変わらず結構雑多に読んでます。今日撮影の空き時間が結構あって、1冊読み終わったんですけど、おそらく今年のベストになるぐらい良かったので、久しぶりに紹介&感想を。有名な本なので、読んでいる人は結構いると思います。

「日本海軍 400時間の証言 軍令部・参謀たちが語った敗戦」(新潮文庫)。
軍令部に在籍したかつての参謀を中心として戦後開かれた「海軍反省会」。その録音記録が現存することが判明。発掘された元エリート軍人達の赤裸裸な発言が、開戦の真相、特攻作戦に至る道程、東京裁判の裏面史を浮かび上がらせていくといった内容。もともとはドキュメンタリー番組でそれが書籍化されたものである。
特攻隊に関する本はいくつか読んだが、多くは特攻隊として死んでいった兵士の美談や家族への思いなどのものが多い。日本人で特攻隊を知らない人はほとんどいないであろう。一方、どうして日本は特攻作戦を誰がどのように始めていったのかなどを知る人はほとんどいない。また、太平洋戦争が始まったのは226事件以降の陸軍の暴走によるものというのは知っていたが、その裏でどのようなことが行なわれていたのかこの本を読んで初めて知った。

「月刊誌の終戦特集号は売れる」ということがエピローグに書かれている。毎年八月、著名なオピニオン誌では、必ず終戦特集が企画される。「陸海軍はなぜ失敗したのか」といったタイトルで、戦争に詳しい作家や評論家が座談会形式で語り合う。陸海軍という組織がどうして選択を誤ったのかということやリーダーシップのありようがよくテーマにされる。
終戦から既に60年以上が経つのに、なぜこうした記事が受けるのか。それは「読者がいまの企業社会に同様の問題点を見いだしているからではないか」というものだ。

本書を読んで思うのは、間違っていると分かっていても「NO」と言えない、人間の弱さ。組織の中で翻弄され、大きなうねりにあらがうことの出来ない、人間の哀しさ。組織というものが決定し、その決定に対する責任のあいまいさ。
また、この本から福島の原発事故や現在の集団的自衛権の問題を想起される方も多いだろう。今と何がちがうのであろうか。

カントは人間の根源悪は真理を優先せずに幸福を優先してしまうことといった。帯文にあるように「海軍あって国家なし」と自分達の仕事に埋没し、国民のことを考えず、自分達の組織に予算が回ってくるかを優先、果てに戦争にGOサインを出してしまった国があった。
昔から日本の戦争加害者としての側面に興味があり、南京事件や731部隊、東南アジアに対しての加害に関する書物はたくさん読んだ。本書では他国に行なった加害だけでなく、国内で起っていた自分達が生き残るための自国民に対する一種の‘加害’も東京裁判の裏面史から伝わってくる。

尖閣諸島問題を巡って戦前の‘日米もし戦わば’のごとく、海上自衛隊と中国海軍がもし戦えば‘という類の記事が散見し、中国や韓国との緊張状態が高まり、「領土・領海・領空」、「国民の生命・財産」を守ってくれて感謝すると自衛隊をたたえる国会議員。
「自衛隊の皆さんが戦火を交えずに済むように食い止められるのが我々の仕事です。皆さんの命を守るのが政治の役割です」という国会議員が少なくなった昨今、後世の歴史家が「ターニングポイントだった」と評価・分析されないように今を生きている人が読むべき本だと思います。


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# by daisukeozaki | 2014-08-28 21:38 | Comments(0)