人気ブログランキング |

写真家・尾崎大輔のblog


by daisukeozaki
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
おかげさまで10月26日の視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室は定員がいっぱいとなり、募集は終了とさせていただきます。次回は来年4月末を予定してますので、興味のある方は是非次回参加してみて下さい。

10月に視覚障碍者と一緒に楽しむ写真教室を開催させて頂きますので、その告知をさせて頂きます。
下記の詳細をお読みいただきお時間ある方は是非ご参加下さい。またご興味・ご関心ある方にご紹介いただければ幸いです。
最近、視覚障碍のある方に関連した事件がニュースで取り上げられることも多いです。詳細に書かれている通り、晴眼者の参加者は仮想視覚障碍を体験しながら写真撮影なども行なってもらいます。色々といい体験になると思いますので、是非よろしくお願い致します。

第9回 視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室
御好評頂いている視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室を10月に開催致します。視覚障害者の方だけではなく、様々な方に参加していただきたいので一般の方も参加頂ける写真教室となっています。健常者の方はアイマスクを着用し、仮想視覚障害者を体験してもらいながら写真撮影、食事を行ってもらう予定です。また、視覚障害者の方で触ることの出来る凹凸の立体写真にしてほしいという写真がありましたら、ご持参頂き、可能な限り当日に凹凸の立体写真にお渡しすることもやらせて頂きます。(1枚目無料、2枚目以降追加料金500円)世の中を様々な視点で見ることがどれだけ興味深いことか体験できる1日になることを期待しています。参加者には当日撮影した写真の数枚を凹凸の立体写真にして差し上げます。ご興味などございましたら、お気軽にご連絡下さい。

日時:10月26日(日曜日) 10:00〜16:00 (雨天決行)
集合場所::JR王子駅南口改札前に9:45集合。飛鳥山にて撮影後、講評会。
参加定員:最大25名参加費:2000円(交通費、昼食代、写真現像代などは個人でご負担をお願い致します。介助者の方の参加費は無料です。)
募集締め切り:10月24日
講師:尾崎大輔(http://www.daisukeozaki.com/)
追 記:カメラは各自ご持参下さい。お持ちでない方はニコンのカメラを10台まではお貸し出来ますので、その有無をお教え下さい。お申し込みの際、必ず介助者 の方が同伴するかもお教え下さい。いらっしゃらない場合はこちらで手配致します。
主催:日本視覚障害者芸術文化協会(http://artforthelight.com/)
申込先:080-6507-7746(尾崎携帯電話) もしくは info@daisukeozaki.com

写真は前回のガーディアン・ガーデンとのワークショップにて視覚障碍のある方が撮影した写真です。


d0170694_22031458.jpg

# by daisukeozaki | 2014-09-15 22:04 | Comments(0)
娘が出来てからなかなか映画を見に行く時間もない中で、本はどこでも読めるので、あいも変わらず結構雑多に読んでます。今日撮影の空き時間が結構あって、1冊読み終わったんですけど、おそらく今年のベストになるぐらい良かったので、久しぶりに紹介&感想を。有名な本なので、読んでいる人は結構いると思います。

「日本海軍 400時間の証言 軍令部・参謀たちが語った敗戦」(新潮文庫)。
軍令部に在籍したかつての参謀を中心として戦後開かれた「海軍反省会」。その録音記録が現存することが判明。発掘された元エリート軍人達の赤裸裸な発言が、開戦の真相、特攻作戦に至る道程、東京裁判の裏面史を浮かび上がらせていくといった内容。もともとはドキュメンタリー番組でそれが書籍化されたものである。
特攻隊に関する本はいくつか読んだが、多くは特攻隊として死んでいった兵士の美談や家族への思いなどのものが多い。日本人で特攻隊を知らない人はほとんどいないであろう。一方、どうして日本は特攻作戦を誰がどのように始めていったのかなどを知る人はほとんどいない。また、太平洋戦争が始まったのは226事件以降の陸軍の暴走によるものというのは知っていたが、その裏でどのようなことが行なわれていたのかこの本を読んで初めて知った。

「月刊誌の終戦特集号は売れる」ということがエピローグに書かれている。毎年八月、著名なオピニオン誌では、必ず終戦特集が企画される。「陸海軍はなぜ失敗したのか」といったタイトルで、戦争に詳しい作家や評論家が座談会形式で語り合う。陸海軍という組織がどうして選択を誤ったのかということやリーダーシップのありようがよくテーマにされる。
終戦から既に60年以上が経つのに、なぜこうした記事が受けるのか。それは「読者がいまの企業社会に同様の問題点を見いだしているからではないか」というものだ。

本書を読んで思うのは、間違っていると分かっていても「NO」と言えない、人間の弱さ。組織の中で翻弄され、大きなうねりにあらがうことの出来ない、人間の哀しさ。組織というものが決定し、その決定に対する責任のあいまいさ。
また、この本から福島の原発事故や現在の集団的自衛権の問題を想起される方も多いだろう。今と何がちがうのであろうか。

カントは人間の根源悪は真理を優先せずに幸福を優先してしまうことといった。帯文にあるように「海軍あって国家なし」と自分達の仕事に埋没し、国民のことを考えず、自分達の組織に予算が回ってくるかを優先、果てに戦争にGOサインを出してしまった国があった。
昔から日本の戦争加害者としての側面に興味があり、南京事件や731部隊、東南アジアに対しての加害に関する書物はたくさん読んだ。本書では他国に行なった加害だけでなく、国内で起っていた自分達が生き残るための自国民に対する一種の‘加害’も東京裁判の裏面史から伝わってくる。

尖閣諸島問題を巡って戦前の‘日米もし戦わば’のごとく、海上自衛隊と中国海軍がもし戦えば‘という類の記事が散見し、中国や韓国との緊張状態が高まり、「領土・領海・領空」、「国民の生命・財産」を守ってくれて感謝すると自衛隊をたたえる国会議員。
「自衛隊の皆さんが戦火を交えずに済むように食い止められるのが我々の仕事です。皆さんの命を守るのが政治の役割です」という国会議員が少なくなった昨今、後世の歴史家が「ターニングポイントだった」と評価・分析されないように今を生きている人が読むべき本だと思います。


d0170694_21372750.jpg

# by daisukeozaki | 2014-08-28 21:38 | Comments(0)
展覧会のお知らせです。

「火宅は語り合う。あまりに孤独を弾いていて」 @Place M(新宿・東京)
会期 9/15(月・祝日)〜9/21(日) 12:00〜19:00

会期中の9/18(木)にトークイベントを予定しています。イベントの詳細は下記の通りです。
【トークイベント】
尾崎大輔(写真家) × 開沼博(社会学者)
日程 9月18日(木)
時間 開場 19:30 開始 20:00
会費 500円
定員 60名(要予約)
予約はinfo@daisukeozaki.com、もしくはPlace MホームページのTalk showよりご予約下さい。

d0170694_15132892.jpg
d0170694_15133695.jpg
d0170694_15134546.jpg
d0170694_15135466.jpg


# by daisukeozaki | 2014-08-17 15:16 | Comments(0)
8月2日(土)に昨年同様、ガーディアン・ガーデンと共に視覚障碍者と若手写真家による「写真を言葉にして伝える」ワークショップを開催することとなりました。
私が普段行なっている写真教室とは少し異なり、若手写真家が視覚障害者の方の介助者になって撮影を行ったり、あらかじめ若手写真家の作品を凹凸にしておいて視覚障害者の方に触ってもらいながら鑑賞していただくとユニークなプログラムを行なうワークショップです。

視覚障害のある方や介助者希望の方は私、尾崎大輔宛(info@daisukeozaki.com)に参加の御連絡を頂ければ大丈夫です。写真家として参加希望の方や見学希望の方はお手数ですが、募集要項の中にあるガーディアン・ガーデンの益子(ましこ)さん宛にご連絡頂ければ幸いです。

皆様のご参加、心よりお待ちしています。
また、もしご興味・ご関心ある方が周りにいらっしゃるならば、ご紹介頂ければ幸いです。

以下が詳細となりますので、何卒、よろしくお願い致します。

参加者募集!
視覚障害者と若手写真家のための
「写真を言葉にして伝える」ワークショップ


写真の面白さをもっと知りたい、写真の技術を身に付けたいという視覚障害者の方々と、自分の写真をもっと突き詰めたい、新たな視点から写真を捉え直してみたいという若手写真家のためのワークショップです。
まず撮影会を行います。撮影後、写真数点をピックアップ、プリントしたものをガーディアン・ガーデンで展示、講評会を行います。
若手写真家には、アイマスクを着用して撮影していただきます。視覚障害者と同じ状況で撮影するという体験を通して、どこにカメラを向け、どんな時にシャッターを押すのかをあらためて意識化してもらいます。また、若手写真家の方には、普段制作されているご自身の作品を他の参加者に向けて解説していただく、言葉を使って考えるワークショップです。視覚障害者の方にとっては、作家たちの様々な意図で制作される作品に触れることで、少しでも写真への理解を深めていただく機会になればと考えています。

<概要>
主  旨 写真の面白さをもっと知りたい、写真の技術を身に付けたいという視覚障害者の方々と、自分の写真をもっ      
     と突き詰めたい、新たな視点から写真を捉え直してみたいという若手写真家のためのワークショップです。

日  時:2014年8月2日(土)
場  所:ガーディアン・ガーデン(東京)
集合場所・時間:JR新橋駅烏森口(からすもりぐち)改札前に9:30集合
プログラム:09:30 JR新橋駅烏森口(からすもりぐち)改札前に集合
10:00 撮影会
12:30 ガーディアン・ガーデンへ移動
13:00 食事休憩
14:00 作品プレゼンテーション
15:30 展示/講評会
17:00 終了予定            

参 加 費:無料(ただし、昼食代と写真プリント代は自己負担です。合計800円程度、当日現金支払いとなります)
モデレーター:尾﨑大輔(写真家)
作品講評:尾﨑大輔
募集定員:視覚障害者 約10名 写真家 約10名
主  催:ガーディアン・ガーデン/日本視覚障害者芸術文化協会(http://artforthelight.com/)
そ の 他:見学のみの参加も可能です。
申込締切:視覚障害者 先着順(定員になり次第締切らせていただきます)
     写真家 7月22日(火)(詳細は以下注意事項をご覧ください)
申 込 先:03-5568-8818(ガーディアン・ガーデン 担当 益子)

そ の 他:見学のみの参加も可能です。見学ご希望の方は、8月1日19時までにガーディアン・ガーデンへ予約のご連絡をお願いします。
<申込にあたっての注意事項>
・撮影会では、デジタルカメラを使用します。お持ちの方は各自ご持参ください。ない方には、ニコンのデジタルカメラをお貸ししますので、その旨を事務局まで事前にお知らせください。

視覚障害者の方
・介助者の同伴の有無について、お申し込み時にお知らせください。介助者がいない場合はJR新橋駅まではお一人でお越し頂き、それ以降の介助者は事務局側で手配致します。また、当日、障害者手帳をお持ち下さい。

写真家(晴眼者)の方
・写真家の方々には、視覚障害者を含む他の参加者とグループに分かれ、ご自身の作品を10分程度でプレゼンテーションしていただくプログラムを設けています。その為、参加ご希望の方には、事前に作品を5~10点提出していただき、事務局で選考をさせていただきます。予めご了承ください。


<ワークショップモデレーター>
尾﨑大輔(写真家)
1983年三重県生まれ。早稲田大学社会科学部在学中にファッション雑誌での編集の仕事を経て、写真家として活動を開始。卒業後、渡英。2007年、London college of communication(ABC diploma in photography)卒業。同年、写真集「写真は私たちの記憶を記録できるのですか?」、「無」(発行 PLACE M、発売 月曜社)、2010年「ポートレート」(月曜社)を出版。個展・グループ展多数。2011年より視覚障害者を中心に知的、精神障害者など様々な人を対象としたワークショップを多数主催。
ホームページURL http://www.daisukeozaki.com/

<申込先/ワークショップ事務局>
ガーディアン・ガーデン
ワークショップ担当者: 益子哲郎 Mashiko Tetsuro
東京都中央区銀座7-3-5 ヒューリック銀座7丁目ビル B1F
電話:03-5568-8818 FAX:03-5568-0512
Mail : mashiko@r.recruit.co.jp

※お預かりした個人情報は、日本視覚障害者芸術文化協会と共有させていただきます。予めご了承下さい。
# by daisukeozaki | 2014-06-25 17:11 | Comments(0)
教育委員会で先生方に何かを指導する日が来るとは思わなかった。。。
下記の内容で教育委員会で講座を行います。
ご興味・ご関心ある方はぜひどうぞ。
これに出ないといけないために、仲の良い友達の結婚式に行けないのが残念。。。

晴眼者とともに学ぶ視覚障害者教養講座
 
 東京都教育委員会では、視覚障害者の方々が教養を高め、日常生活を豊かにする機会として、「視覚障害者教養講座」を、おおむね月1回実施しています。
 この教養講座は、「視覚障害者と晴眼者との相互理解を図る」こともねらいとしており、都内在住・在勤・在学の方で関心のある方でしたら、どなたでも御参加いただけます。

テーマ
写真の魅力 〜視覚障害の写真家に学ぶ工夫、おもしろさ〜

 デジタルカメラの普及と、その機能・操作の利便性の向上により、写真を楽しむ視覚障害者が増え、近年、視覚障害者の作品を展示する写真展が開催されています。
 そこで、本講座では視覚障害者の撮影会や写真展の開催に尽力されている方を講師にお迎えし、視覚障害者にとっての写真の魅力や、自分の思い通りの写真を撮るコツについての講演と撮影体験、特別な機械により立体加工された作品を鑑賞する機会を提供します。ぜひ、御参加ください。

講   師 山口 和彦(やまぐち かずひこ)氏
       日本視覚障碍者芸術文化協会会長、視覚障害者
助   手 尾崎 大輔 
       日本視覚障碍者芸術文化協会副会長、写真家
日   時 平成26年7月27日(日)13:30〜16:00

会   場 東京都障害者福祉会館
      住   所 港区芝5−18−2
      電   話 03−3455−6321

費   用 無料

対象・定員 都内在住・在勤・在学の視覚障害者、晴眼者50名

申込み・受付 事前申込みは不要です。当日、13:00から会場で受け付けます。
※ 天候等の状況により中止の場合もあります。開催について不明な場合は、東京都教育委員会ホームページ
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/pickup/p_bunka/26shogaishanokouza.htm を、御確認ください。

問合せ先 東京都教育庁地域教育支援部生涯学習課(土曜・日曜・祝日は除く。)

# by daisukeozaki | 2014-06-24 14:43 | Comments(0)
雑誌「ノーマライゼーション」に視覚障碍者と写真というテーマで特集をして頂きました。記事の文章は視覚障碍者の当事者でもある山口和彦さんが書いて頂きました。

下記に文章を全て添付させていただいております。
興味のある方は一読頂ければ幸いです。

見えない世界を写す
—— 視覚障碍でも写真を楽しむ ——
日本視覚障碍者芸術文化協会 山口和彦

この4月29日、東京の井の頭公園で日本視覚障碍者芸術文化協会が主催する第8回 視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室に参加した。

写真と視覚障碍

写真と言えば、これまで視覚障碍者にとって被写体として撮影されるだけということが多かった。一般的に視覚障碍者が現像された写真をもらってもほとんど理解できず興味を持てないというのが実情だった。まして、カメラを持って自分から進んで撮影をすることは頭から無理と考え、写真撮影をあきらめている人がほとんどだった。

 視覚障害者にとってカメラは本当に無縁なものなのだろうか、撮影は難しいものなのだろうか。視覚障碍者が自ら主体的にカメラを持って撮影し、それを現像して少しでも楽しむことができないだろうかということからこの写真教室が始まったのが約3年ほど前だった。昨年11月には新宿で視覚障碍者が撮影した写真展を開催した。そのとき、写真を見た人からは、「どうして視覚障碍がありながら、こんなにきれいな写真を撮れるのでしょうか」といった質問があった。

 視覚障碍者が撮影できるようになったのは、最近のデジタル・カメラの技術の進歩によりカメラの操作が簡便になり、画像が鮮明になったことが大きい。しかも撮影したものを その場で介助者と共に確認できるので失敗を気にすることなく気楽に撮影ができるのも大きな利点だ。しかし、視覚障碍者が撮影した写真を触って理解するには、画像を立体コピーにしなければならない。立体コピーを作成するためには画像のデータをパソコンに取り込み、それをデータ処理しなけれはならない。撮影した画像データをそのまま立体コピーにしても情報量が多すぎて複雑であるため、できるだけ簡略化しなければ触って理解するのは難しい。ただ、自分の撮影した写真は撮影したときのイメージがあるので、立体コピーを触りなから説明してもらえれば比較的理解しやすい。

写真教室

これまで写真教室に参加した方々はカメラを持つことが初めてという人からプロのカメラマンで中途失明になり写真撮影をあきらめていた人などさまざまだった。自分が撮影した写真がどのように撮れているか、触ることで新たな発見をした視覚障碍者もいた。例えば、目の前のまっすぐにのびた道を撮影した場合、写真ではどんどん先に行く程、道が細くなる。立体コピーを触ることにより、初めて遠近法を知ったという視覚障碍者もいた。また先天的に目が見えなくて「影」という言葉は知っていたが、具体的に自分の影を写真にとり、それを立体コピーにしたところ、「影」の具体的イメージがつかめたということもあった。

 では実際にどのようにして視覚障碍者が撮影するのだろうか。老若男女、井の頭公園の湖畔を楽しく歩いている人込みのなかを私もガイドから情報提供を受けながら歩く。頭にイメージができるように、できるだけ細かく説明してもらう。与えられた情報をもとに自分の興味のある対象があればカメラをむけて撮影する。この時、対象物が音の出るものであれば、音源に向けてカメラの方向を決めるので撮影は比較的容易だ。しかし花や景色など音のない場合は、ガイドに対象物までの方向や距離などを説明してもらう必要がある。近距離で触れるぐらいのものであれば、接写をすることにより視覚障害者でも比較的容易に撮影ができる。対象物が遠距離の場合、手に持ったカメラのレンズの位置が上下、左右にずれると大分対象物から離れてしまう。また対象物が動いている場合は、説明している間に対象物が移動してしまうので、撮影が難しくなる。カメラ操作に慣れてくると、望遠を使ったり、いろいろと工夫ができるので楽しさも倍増する。また、写真撮影に慣れてくると、自分の撮影したい意図を予めガイドに説明し、そのテーマに沿って情報提供をしてもらうと視覚障害者も環境の理解に役立つ。公園を散歩するにしても情報量は莫大である。情報を絞り込むためにも、カメラを持った視覚障害者の意図を事前にガイドに伝えておけば、お互いに有効な時間を共有できる訳だ。

 写真教室では、多くの画像のなかから3枚を厳選する。3枚の現像した作品を壁に貼り、参加者を交えてプロのカメラマンから講評を受ける。全盲者には立体コピーが配布される。健常者もアイマスクをして撮影した写真を見て、あまり構図などを考えずに自然にとれた写真の面白さに気づかされることもある。視覚障害者もガイドからの限られた情報をもとに撮影し写真を展示する。自分の想像したものより意外によく撮れていたりする。現実の世界を撮影しながら更に進むと自分で自由に想像し見えない世界を創作するのが楽しみになる。 現実に眼で見る世界を通して見えない世界、例えば、暑さ、寒さ、疲労、歓喜、愛情、憎悪、恐怖、不安など写真でどう表現できるのだろうか挑戦したくなる。写真もひとつの表現手段、創作活動と考えれば、現実に目が見える、見えないはあまり関係なく楽しめるのではないだろうか。見えない世界で生活をしている視覚障害者にとって、見えない精神的な世界を現実の事象を写真で表現する点では、むしろ得意な分野なのかも知れない。

写真の面白さ

写真教室では、健常者はアイマスクを着用し、視覚障害を体験しながら撮影や食事をする 健常者は視覚障害に伴う困難さを体験すると共に、視覚障害者に対して情報提供の大切さを身を持って理解できる。また、体験を通して、いろいろな世界を様々な視点で見ることができたと好評を得ている。

 前回、子供を連れて初めて写真教室に参加した視覚障害の母親がいた。初めてカメラを操作し、自分の子供の顔を撮影した。それを立体コピーにしたものを指で触りながら「初めて子供の顔が‘見えた’!」と涙ぐんでいたことがあった。

 東日本大震災で被災された方が泥だらけの家族の写真をきれいに洗い流し大切に持っていたいという話を聞く。写真は私達の記憶を記録に留めて置くのだろう。人はなにかを手がかりに過去の楽しい思い出や苦しい体験などをフィードバックするのには、やはり写真のようなものが必要なのではあるまいか。視覚障害者にとっても撮影したものを立体コピーにして記憶を辿ることができれば幸いである。

今後の写真教室の予定、視覚障害者の写真や写真教室などのイベントに関するご質問などは尾崎大輔(Mail info@daisukeozaki.com)までお気軽にご連絡下さい。

# by daisukeozaki | 2014-06-08 20:41 | Comments(0)
本日の読売新聞朝刊の都内版のページで4月末の写真教室を紹介して頂きました。
色々と紹介頂いて本当に幸いです。
今後ともよろしくお願い致します。
記事の内容は下記の通りとなります。

「こっちですよ」「目の前に池があります」。先月下旬、視覚障害者が写真を楽しむ教室が、武蔵野市と三鷹市にまたがる井の頭恩賜公園で行なわれた。
視覚障害者と案内役の健常者が2人1組となり、カメラをもった視覚障害者が案内役の声を頼りに、葉っぱや階段の手すりなどを触り、レンズの向きや構図を確認し、シャッターボタンを押す。コミュニケーションを重ねることで、ペアの信頼感が強まっていく。教室は、視覚障害者による芸術・文化活動の推進に取り組む日本視覚障害者芸術文化協会の主催。講師を務める写真家の尾崎大輔さん(31)は、「同じ被写体でも、案内役の説明次第で撮影のタイミングや構図は違う。共同で写真を作り上げる作業そのものが魅力です」と説明する。
この写真教室の魅力はもうひとつ。撮影した作品は、熱で膨張する特殊な極小カプセルを埋め込んだ印画紙にモノクロでプリントする。機械を通すと黒い部分だけが盛り上がるため、点字を読む要領でなぞると、できあがった作品を「見る」ことができるのだ。
参加した武蔵野市の山口和彦(68)は、「視覚障害があると遠近感や影を想像することが難しい。出来上がった写真を触って初めて自分の想像との違いに気づく。そのギャップがまたおもしろい」。笑顔がはじけた。

d0170694_22033364.jpg

# by daisukeozaki | 2014-05-25 22:04 | Comments(0)
最近読んだ本「蝶々の心臓」(石川祐樹・著)

なかなか忙しくて、展覧会も映画も見に行けずの中、本だけはコツコツ読んでます。
そんな中で最近読んで良かった本を一つ紹介すると、知人の石川祐樹さんが出版した「蝶々の心臓」(石川祐樹・著)。最近、友人・知人が出版したり、編集したりした本を立て続けに読んだけど、自分の状況も反映してかこの本が一番良かったです。

内容は著者・石川祐樹さんが生まれながらの心臓疾患の持つお嬢さん、真優ちゃんの強く生きる姿を写し取ったフォトエッセイ本。

ワークショップをやったり、写真集を出しているためか分からないけど、年に1、2回程、写真家志望の方が写真をみてほしいと連絡をいただくことがある。
余程のことがない限り、お会いしていくつか話をさせていただくのだけど、その中で、はじめのうちは出来るだけ作品として家族は撮らない方がいいと伝えている
難しい所で写真家になりたくて、家族を撮るとそれ以降は撮る題材に行き詰まり、なかなか作家として続かないことが多いからだ。確か映画監督の是枝監督も同じことをプロデュースした「エンディングノート」のインタビューの時に言っていた。
写真家にはなれるが、写真家としての活動が続かない。

ただ、中には例外もある。石川さんの場合もそうだ。本の巻末の方にも同じようなことが書かれているが、お嬢さんがいなければ、石川さんは写真家とよばれることや写真家になることもなかっただろうし、強いては写真すら本格的に撮ることもなかったと思う。そこには明確な写真を撮らねばならぬ理由が存在する。
私がよく言うように写真家はなりたくてなるようなものではなく、その人にとってならざるおえないような、言い方を非常に悪いが、一生付き合っていかなければいけない‘病気’にかかってしまうようなものだと思う。

この本は写真家にならざるおえなかった石川さんが撮った写真によって綴られたフォトエッセイ集なので、あまたある家族を撮った写真作品とは違った何かが私達の心に伝わるように思う。

あと、ここからは完全に個人的なことですけど、私自身も小さい頃大病を患っていて、大きい手術の経験がある。今もへその下から男性器にかけて大きな傷が残っている。腎臓の病気だったんだが、当時両親のどちらかからか片方の腎臓を移植するなど、様々な話があった。手術が無事成功しているので、今もこうして文章を書いている。
妹が一人いるのだけど、その妹もひどい喘息持ちだった。ひどい時は夜ほとんど寝ることもできなく、丁度仕事が忙しい年代になっている父親や私を起こしてはいけないと母親は妹を車に乗せ、夜中じゅう走り回り、車中で過ごす時も少なくなかったという。
妹のことなどは私も親になって初めて両親から聞かされた。
私も妹も勉強の方はぼちぼちできたので、どちらか一人でも医者になってもらいたかったらしい。

昔、彫刻家のイサムノグチが頭が良かったらしいんだけど、進路で医者か芸術家どちらになろうか迷っていた時に、あるお医者の所に相談しにいくことになった。その医者からは「芸術家に決まっているだろう!!」といわれ、彫刻家の一歩を踏み出すのだが、その医者というのが、黄熱病の研究で有名な野口英世だったという。

私は今でも生まれ変わるのならば、医者になりたいと思う今日このごろです。

色々書きましたが、お父さんは泣かずにいられない、お勧めの一冊です。
うちの娘も写真のように気に入っています!!

d0170694_18433744.jpg

# by daisukeozaki | 2014-04-23 18:44 | Comments(0)
2014年4月に行う写真教室の日程が決まりましたので、ご案内させていただきます。
昨年は展覧会など色々と皆様に発表する機会もあったので、今年はさらに色々とチャレンジしていこうと思います。
お気軽にご参加の程をお願いすると共に、ご興味・ご関心のある方にご紹介頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します。

第8回 視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室

御好評頂いている視覚障害者と一緒に楽しむ写真教室を4月に開催致します。視覚障害者の方だ けではなく、様々な方に参加していただきたいので一般の方も参加頂ける写真教室となっています。健常者の方はアイマスクを着用し、仮想視覚障害者を体験し てもらいながら写真撮影、食事を行ってもらう予定です。
世の中を様々な視点で見ることがどれだけ興味深いことか体験できる1日になることを期待しています。
参加者には当日撮影した写真の数枚を凹凸コピーしたものを差し上げます。
ご興味などございましたら、お気軽にご連絡下さい。

日時:4月29日(火曜・祝日) 10:00〜16:00 (雨天決行)
集合場所::JR吉祥寺駅南改札(公園口)前に9:45集合。井の頭公園にて撮影後、講評会。
参加定員:最大25名
参加費:2000円(交通費、昼食代、写真現像代などは個人でご負担をお願い致します。介助者の方の参加費は無料です。)
募集締め切り:4月26日
講師:尾崎大輔(http://www.daisukeozaki.com/)

追 記:カメラは各自ご持参下さい。お持ちでない方はニコンのカメラを10台まではお貸し出来ますので、その有無をお教え下さい。お申し込みの際、必ず介助者 の方が同伴するかもお教え下さい。いらっしゃらない場合はこちらで手配致します。

主催:日本視覚障害者芸術文化協会(http://artforthelight.com/)
申込先:080-6507-7746(尾崎携帯電話) もしくは info@daisukeozaki.com


下記の写真は写真教室に参加された視覚障害のある方が撮影した写真です。
d0170694_22105607.jpg

# by daisukeozaki | 2014-03-07 22:12 | Comments(0)
昨年読んだ本の中でベスト1
「殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件」 (清水潔・著)(写真の左側)

桶川のストーカー殺人事件で警察や大手メディアより先に犯人を見つけ出し、さらには警察の不祥事を暴き出し、今のストーカー規制法成立のきっかけを作り出した記者の新刊。

北関東一体で起った5件の幼女誘拐事件。その中の初めの4件は既に遺体となって見つかっており、最後の1件は未だ行方不明。
県をまたいでいるため、今まで連続事件だと思われていなかったが、この事件を著者は連続誘拐事件だと考え、取材をし始める。
ただ、3件目の誘拐殺人事件は既に犯人は捕まっており、証拠としては犯人とDNAが一致しているという。著者はこの3件目が冤罪ではないかと考え、杜撰なDNA型鑑定を覆し、犯人として捕まっていた菅家さんを釈放へと導く。
これが「足利事件」であり、これだけでも十分すごいことなのだが、著者はさらにそこから取材を進め、真犯人とおぼしき人物を特定する。
そして、真犯人のDNAと殺人犯のDNAが一致するところまで調べ上げる。

しかし、未だにこの真犯人と思われる人物に対して、警察は動いていない。
それはなぜなのか?そこには国家制度を揺るがせかねない裏のお家事情が見え隠れする。

問題点をいえば、最後の方の「飯塚事件」の記述が弱いという点。
ネットで調べて分かったが、DNA型鑑定以外にも色々と「飯塚事件」に関しては証拠も上がっているため、「足利事件」と同様には扱えないと思う。

ただそれを考慮に入れても、真犯人と思しき人物をそのまま自由にさせておく理由には全くならない。警察がそのまま闇に埋めかねない事件の一つ。
一人でも多くの人に読んでもらいたい、お勧めの一冊!!


ちなみに同じ著者の「桶川ストーカー殺人事件−遺言」(新潮文庫)も記者の教科書のように言われている本なので、すごくお勧めです。文庫版のあとがきの後に、被害者の父親の文章も載っているので、文庫版の方がお勧めです!!(写真の右側)

この著者はもとFOCUSのカメラマンで、「桶川・・・」の方でヤクザ200人にすごまれた話も載っていたが、ある取材の時に数人だけだが私もすごまれた経験があるので、その怖さに何となく親近感が湧いてしまった。

d0170694_13081215.jpg

# by daisukeozaki | 2014-01-15 13:09 | Comments(0)